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[創作篇]
・幽溟荘(ゆうめいそう)の殺人/尾形春夫の叔父・北田正平の元に脅迫状が届いた。脅喝者は、北田が戦争中土民に襲われたのを見殺しにした八巻という男からだった。しかし八巻は死んだ筈で、誰かが八巻の名を騙って北田から金を奪おうとしているとも考えられた。不安に駆られる北田の後妻は春夫に助けを求める。だが、金の受渡場所に指定された「獅子の眼」に向かう途中で足場が崩れ、危うく北田は崖から転落するところであった。何者かが足場の岩に細工をしたようだった。春夫は、国文学の教授であり素人探偵としても評判である在原竜之介を呼ぶ事を提案する…
→1952年発表。登場人物全員の台詞の語尾がカタカナ表記されてて、読むときめちゃくちゃ邪魔問題…一作品に一人ならまだ良い…全員「~~~なんだネ?」「~~だナ。しかし~~~かネ」だからなぁぁあ…
・愛(エロス)の殺人/友人の探偵小説家・灰田に招かれて南紀州の別荘へやって来た安川検事は、そこで出会った住友紀美ひどく惹かれた。安川が別荘に招かれて三日目。同じく灰田に誘われ遊びに来ていた内の一人である新劇俳優の石山は、紀美が乗るボートに同乗すると人気のない入江――潮流の加減で溺死体が流れ込むため仏浦と呼ばれている――に連れ込み襲い掛かった。紀美が必死に抵抗した結果、ボートは転覆してしまう。紀美はボートに泳ぎつくとそのまま舟に這い上がりオールを漕いで逃げ出した。翌日、石山は死体となって発見された。だが、石山がボートを漕いで入江の方へ向かったのを見た者、そのボートに紀美が一人で乗って帰って来た所を目撃した者が仲間内にいた為、紀美は窮地に立たされる事になり…
→1953年発表。紀美がドウにもいけすかないよお…女ならなんでも良い石山たちは兎も角、なんで安川は紀美が気に入ったの…?美人なだけじゃん…
・52番目の密室――情痴の殺人→1953年発表。年配の女中厭な女だなァ…(以下ネタバレ反転)結局、こいつが諸々原因の惨劇じゃあないか。誰も救われない(反転終わり)
・夢魔→1954年発表。探偵作家クラブの前身「土曜会」での犯人当て小説朗読会用に書かれた作品。男女七人が旅館に泊まったが、空き部屋で仲間が殺されるのを目撃してしまった尾形。夜が明け、同室の男と見に行くと、死体の格好が変わっていて…この作品から登場人物全員の語尾がカタカナにならなくなってて助かった…
・三味線殺人事件/探偵作家の尾形は、初対面の菱山画伯から、世間では自殺と報道された画伯の妻の死が他殺であったと聞かされる。画伯はそれを「完全犯罪」と称し、妻の死について語り始めた…
→1954年発表。探偵作家のくせにカンが鈍い奴だなァ…
・雪の夜語り→1955年発表。十六年振りに故郷へ帰って来た尾形教授。彼の幼馴染みの西村社長と未亡人の雪江の三人が集まり、雪江、尾形、西村の順で初恋話をする事になり…若気の至りとロマンス。
・空間に舞う/ある事件をきっかけに一目を恐れるようになってしまった今村は、客のいない山奥の旅館で人生を見つめていた。そこへ東京からの客が来たと女中に知らされる。人に会いたくない今村だったが、知り合いの人に会ったような錯覚を起こし、ついに自らの悩みを東京からの客――黒田に打ち明けるのだった…
→1957年発表。恋した人妻の自殺を目撃し思い悩む青年の話。
・G大生の女給殺し事件/尾形幸彦が勤めるG大国語科の学生・雨宮一男が女給殺害の加害者として逮捕された。一度だけ雨宮を喫茶店で見かけた事のある尾形は、彼が人を殺すとは信じられなかった。余暇に探偵小説を書く尾形は、事件を探偵する事にし、雨宮の数少ない友人である松浦から話を聞くが、詳しく知る程雨宮の犯行は確実のようであり…
→1958年発表。
・あざ笑う密室/明子の伯父である北畠博士が殺害された。明子の証言から密室殺人であるとされ、彼女と恋人の近藤が第一容疑者となるが、証拠不十分で釈放された。その後二人は結婚するが、お互いに博士を殺したのは相手ではないかと疑っていた…
→1960年発表。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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