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新聞記者のピニオン氏は特種を求めてマリラック伯爵の後を追った。多忙な伯爵と漸く会談出来たピニオン氏は、その時伯爵から四人の男を紹介された。
犯罪によって評判を台無しにした『誤解された男のクラブ』の四人は、それぞれ自分が犯した罪の告白をする…

・温和な殺人者 The Moderate Murderer
エジプトに隣接した細長い国の総監を拝命したトールボーイズ卿が狙撃された事件。卿を撃ったのは、卿の甥の家庭教師ジョン・ヒューム氏だった。彼は、卿に対し殺意はなく脚を撃つつもりだったと述べた。実際、卿は脚を撃たれただけで命に別状はなかった。彼の行為の意味を知る為、卿の姪であるバーバラ・トレールは拘留されたヒュームの面会へ向かった…

・頼もしい藪医者 The Honest Quack
画家で詩人のウォルター・ウインドラッシュ氏は学生時代に見つけた奇妙な樹を気に入り、その土地を買い家を建てて娘と共に暮らしていた。氏はその樹が人々の眼に触れるのを嫌い、高い塀で囲み、自分以外の者を庭に入れぬよう鍵をかけその鍵を持ち歩いた。ある日知り合った若い医者ジョン・ジャドスンは庭に忍び込みウインドラッシュ氏の樹を見た。そして、氏を狂人だとして精神病院に連れて行ってしまった…

・不注意な泥棒 The Ecstatic Thief
成功を収めたッ実業家ナドウェイの秘書ミリセント・ミルトンは、ある日屋敷に侵入した泥棒に遭遇する。泥棒の正体は、ナドウェイの息子――ジョン・ナドウェイ、ノーマン・ナドウェイの兄――アラン・ナドウェイだった。彼はミリセントにブローチを残し、何も盗まずに去って行ったが、その足で別の家へ盗みに入り名刺と葉巻を残して逃げ出した。そしてついに掏摸の現行犯で逮捕されたが…

・忠義な反逆者 The Loyal Traitor
「真の言葉」の下に集う詩人と学者、質屋と隣国の軍人の四人。彼らが革命を起こそうとしているとして国王、首相、銀行家、警察長官は、四人が集まった家を襲撃した。しかし、捕える事が出来たのは、その家の召使ジョン・コンラッド一人で、ほかの四人は大勢の警察官に監視された家から消えてしまっていた。召使を拷問にかけ居場所を吐かせようとするが、召使は頑なに口を噤んだままだった…

→1930年発表。
これは、チェスタトン流の恋愛小説です。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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