アップルビイが友人の牧師や医師、妻の友人等に過去の事件を語る系短編集。
・アップルビイの最初の事件/友人の牧師と医師に十四歳の時に遭遇した盗難事件について語るアップルビイ――美術にはまっていた十四歳のアップルビイは、印象派の作品を見たついでに同時開催していた中国の物産展も見ていく事にした。少ない客の一人だった赤い顎鬚の初老の男は、アップルビイが眼をそらし、再び見た時に床に落とした顎鬚を自分の顎に付け直していた。その後展示されていた翡翠が紛失し、「犯人は必ず変装するはずだ」と直感したアップルビイは赤顎鬚の男に掴みかかるが、その鬚は本物で…
→アップルビイ少年、誤認逮捕か?!と思わせて…
・復讐の女神島/金持ちで吝嗇家のミス・ピンホーンは崖から転落し、“復讐の女神島”を経由して海へひいて行く潮流にさらわれ死体は発見されずにいた。ミス・ピンホーンは死の直前に二パイントのビールを飲み干し興奮状態にあったという。町の噂では、姪のジェインが極めて巧妙な犯罪をやってのけたというが…
→いずれこのトリックが通用しない日がくるんだろうなァ…今でも既に通じない世代がいるかもしれん。
・ビレアリアスの洞窟/昨日の祭典について不満を言う牧師。同席していた教授は、昨日“ビレアリアスの洞窟”で見た奇妙な出来事――シェイクスピアの『シムべリン』の《追放された貴族》が洞窟へ入って行くのを見た話をする…
→消失については子ども騙しにもならない他愛のないもの。ちゃんと伏線も張ってあるから唐突感も左程ないし。
因みに、《追放された貴族》、二人の王子を連れて内紛から逃れ、ウェールズの洞窟で彼らを育てたってゆう沙翁晩年の作品があって、その貴族の名前がビレアリアスなんだって。
・タイムの砂浜/小説を読んでいたアップルビイは、牧師と医師に特殊任務に就いていたタイム湾で起きた事件の話をする――朝食前に砂浜を散歩していたアップルビイは、不自然な足跡を見付け跡を追うと、額の真ん中を撃たれた男の死体を発見した。男は、有名な飛行士アーサー・ソーマンだった…
→おちゃめさんめ…!
・ウィリアム征服王/ある夫人に、映画“ウィリアム征服王”に出演するブリオン夫妻のハウス・パーティで起きた殺人事件について語る――ハリウッドで成功して戻ってきた美男子ジャイルズ・バークロフトが客たちの目の前で恐ろしい叫び声を上げて土手から転げ落ちた。ブリオン氏とアップルビイが駆けつけると、バークロフトの背に一本の矢が刺さっていた。その背後からブリオン夫人が弓を手にして現れ…
→使い古されたトリックだけど…こうゆうとき、新しいものを読み慣れる前に古典や黄金時代の探偵小説読むと感動が全然違うんだろうなって思う。
・獅子(ライオン)と一角獣(ユニコーン)/公務の為、クラブに遅れてきた夫を咎めたジュディス。同席していた夫人にアップルビイは真夜中に遭遇した一頭のライオンと一頭のユニコーンの話をする――貴金属商同業組合のマンサード・ルーフに等身大のライオンとユニコーンの丸彫りが装飾された楯形の紋章が設置された。その様子を見ていたバスティード陸軍大佐は、その後ライオンが動いたのを目撃したと言う…
→おちゃめさんめ…!
・[附録]崖の上の家/イーノック・ヴェリルが強盗に襲われ意識不明の重体に陥った。彼が暮らす崖の上の家の扉には鍵がかけられ、窓は鎧戸で閉じられており密室状態だった。その上、事件が起きた時にパトロールから戻る途中の巡査部長が家を見張っていて誰も出ていかなかったと言う。この謎を解く為、村の牧師はかつての学寮仲間で、今や有名な探偵セクストン・ブレィクに助けを求めた…
→「アップルビイの最初の事件」でジョン少年が読んでいたという作品の探偵、セクストン・ブレィクの話。作家仲間の連作探偵小説の主人公で、少年助手と共にベイカー街に住んでいるという設定らしい。探偵小説乱立期の「ジョン・スミス」的なものか。
・アップルビイの最初の事件/友人の牧師と医師に十四歳の時に遭遇した盗難事件について語るアップルビイ――美術にはまっていた十四歳のアップルビイは、印象派の作品を見たついでに同時開催していた中国の物産展も見ていく事にした。少ない客の一人だった赤い顎鬚の初老の男は、アップルビイが眼をそらし、再び見た時に床に落とした顎鬚を自分の顎に付け直していた。その後展示されていた翡翠が紛失し、「犯人は必ず変装するはずだ」と直感したアップルビイは赤顎鬚の男に掴みかかるが、その鬚は本物で…
→アップルビイ少年、誤認逮捕か?!と思わせて…
・復讐の女神島/金持ちで吝嗇家のミス・ピンホーンは崖から転落し、“復讐の女神島”を経由して海へひいて行く潮流にさらわれ死体は発見されずにいた。ミス・ピンホーンは死の直前に二パイントのビールを飲み干し興奮状態にあったという。町の噂では、姪のジェインが極めて巧妙な犯罪をやってのけたというが…
→いずれこのトリックが通用しない日がくるんだろうなァ…今でも既に通じない世代がいるかもしれん。
・ビレアリアスの洞窟/昨日の祭典について不満を言う牧師。同席していた教授は、昨日“ビレアリアスの洞窟”で見た奇妙な出来事――シェイクスピアの『シムべリン』の《追放された貴族》が洞窟へ入って行くのを見た話をする…
→消失については子ども騙しにもならない他愛のないもの。ちゃんと伏線も張ってあるから唐突感も左程ないし。
因みに、《追放された貴族》、二人の王子を連れて内紛から逃れ、ウェールズの洞窟で彼らを育てたってゆう沙翁晩年の作品があって、その貴族の名前がビレアリアスなんだって。
・タイムの砂浜/小説を読んでいたアップルビイは、牧師と医師に特殊任務に就いていたタイム湾で起きた事件の話をする――朝食前に砂浜を散歩していたアップルビイは、不自然な足跡を見付け跡を追うと、額の真ん中を撃たれた男の死体を発見した。男は、有名な飛行士アーサー・ソーマンだった…
→おちゃめさんめ…!
・ウィリアム征服王/ある夫人に、映画“ウィリアム征服王”に出演するブリオン夫妻のハウス・パーティで起きた殺人事件について語る――ハリウッドで成功して戻ってきた美男子ジャイルズ・バークロフトが客たちの目の前で恐ろしい叫び声を上げて土手から転げ落ちた。ブリオン氏とアップルビイが駆けつけると、バークロフトの背に一本の矢が刺さっていた。その背後からブリオン夫人が弓を手にして現れ…
→使い古されたトリックだけど…こうゆうとき、新しいものを読み慣れる前に古典や黄金時代の探偵小説読むと感動が全然違うんだろうなって思う。
・獅子(ライオン)と一角獣(ユニコーン)/公務の為、クラブに遅れてきた夫を咎めたジュディス。同席していた夫人にアップルビイは真夜中に遭遇した一頭のライオンと一頭のユニコーンの話をする――貴金属商同業組合のマンサード・ルーフに等身大のライオンとユニコーンの丸彫りが装飾された楯形の紋章が設置された。その様子を見ていたバスティード陸軍大佐は、その後ライオンが動いたのを目撃したと言う…
→おちゃめさんめ…!
・[附録]崖の上の家/イーノック・ヴェリルが強盗に襲われ意識不明の重体に陥った。彼が暮らす崖の上の家の扉には鍵がかけられ、窓は鎧戸で閉じられており密室状態だった。その上、事件が起きた時にパトロールから戻る途中の巡査部長が家を見張っていて誰も出ていかなかったと言う。この謎を解く為、村の牧師はかつての学寮仲間で、今や有名な探偵セクストン・ブレィクに助けを求めた…
→「アップルビイの最初の事件」でジョン少年が読んでいたという作品の探偵、セクストン・ブレィクの話。作家仲間の連作探偵小説の主人公で、少年助手と共にベイカー街に住んでいるという設定らしい。探偵小説乱立期の「ジョン・スミス」的なものか。
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