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1966年発表。
都の大理寺卿(だいりじけい:検察と裁判を司る中央官庁の最高責任者)となった狄判事が喬泰と陶侃を連れて広州を訪れた。表向きは国境の地で異国との不正な貿易が行われていないかの調査であったが、ひそかに広州を訪れ消息不明となった中央政府の高官を探す為だった。しかし喬泰が殺人事件に巻き込まれ、被害者は行方不明の高官と共に当地へやってきた補佐役だった…

→狄判事最後の事件簿。涙なしには読めなかった…
因みに、「金鈴」とは特別良い声で鳴くコオロギの事。



+ + + + + + + + + +


事件の方は、兎に角都督の不振行動が目に付く。怪しい人程犯人じゃないやつだ…

復讐の為家名を捨てた喬泰が、生涯の女と感じた女性の大逆罪を知り目の前で殺害され辛い展開に…黒幕が判明し立ち直りかけたところで判事を庇って斃れるとか…そんな最期想像できた?!??
『柳園の壺』で双子と結婚した馬栄はお留守番だったけど、彼がいたら最悪のオチは回避できたんじゃないかって思っちゃう…最期の言葉が「勝ちいくさだ!」なのも生粋の武人だったんだなって感じてもう涙で前が見えん…
恋女房に裏切られ殺されかけた陶侃が、曰くつきの広州で新たな人生を歩もうと踏み出すシーンが唯一の救いかな…
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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