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[創作篇]
・犯罪の場→1947年発表。土木工学科の一室で起きた事件。橋桁の耐震力の試験中に一人の学生が死んだが、自殺とは考えられず、かつ密室での出来事であった…建築畑の作者らしいトリック。動機もありきたりではないし、乱歩が食いついたのも頷ける内容だと思う。
・孤独→1951年発表。「血塗られたる部屋にて死ぬべし」との脅迫状を受け取った代議士が金庫の中で刺殺体となって発見される…金庫で殺されるの絶対厭だな。
・白馬の怪→1952年発表。二年前、首のない白馬が現れ白河家の次男が失踪した。そして首のない白馬が再び現れ、今度は白河家の当主が殺害され…
・火の山→1954年発表。三年ぶりに偶然再会した私と光枝。彼女の父の助手をしていた男が渡り廊下の中で殺害されたという。しかも火山灰で覆われた現場には足跡が無く、密室状態だったのだ…途中で犯人気付いちゃうよね…
・雲と屍→1955年発表。雪道に足跡を残さず消えた泥棒。更に密室殺人まで起き…タイトルは最後まで読まないと何なのか判らんけど、ちょっとしゃれてるなと思った。
・兄弟→叔父殺しの疑いで拘留されていた弟が釈放されたが、家の者は彼を邪魔者扱いしているようであった。真犯人を突き止めるため、現場を調べるうちにある恐ろしい考えに囚われ…
・放射能魔→1957年発表。近頃体調が思わしくない理学博士の白川は、友人の医師の診察により放射能障害との診断を受けた。放射性物質を取り扱わない白川は、自分を邪魔者にする誰かの仕業ではないかと疑うが…
・疑惑の夜→1958年発表。弱みを握られ会社に対し不正を働くよう強要されていた九里は恐喝者である島の殺害を決行した。しかし島の親分にあたる悪党・中条に島殺害の件で脅され、会社からある書類を盗むよう命じられてしまう。一方、自殺を図った鳥居工業の社長に一人娘の明子が死のうとした訳を尋ねると、中条に強請られ続け、ついには遺言状に財産を全て自分に譲るとの書き換えを強要されたためだと言う。明子はどうにかして中条を倒せないか考える…女の方がしっかりしているけれど、社長令嬢にここまで出来るのかしらん。

[評論・随筆篇]
本格物の需要について/探偵小説に関する疑問/消息/新風/無題/「宝石」への望み/「スパイの技術」を観る技術/読者と批評家と作家/はがき随筆/授賞の決つた日/江戸川先生の予言/思い出すこと/乱歩邸の“金策”/私にとっての江戸川先生/何が面白いか/乱歩――わが師/アンケート

あすか・たかし(1921-)
山口県生まれ。本名・烏田專右(からすだ・せんすけ)。
三歳の時に父を亡くし、七歳の時に母が再婚、烏田家の養子となる。山口高等学校卒業。東京大学工学部建築学科卒業。
1946年、『宝石』の懸賞探偵小説に「犯罪の場」を投じて入選。翌年掲載されデビューをはたすが、東北に転勤したため作家業は空白となる。結婚して住むことになった家が江戸川乱歩邸の隣であったことから執筆を再開。
50年に「湖」を発表。57年江戸川乱歩賞に「背徳の街」を投じるも受賞は逃した。翌年『疑惑の夜』と改題改稿して刊行。61年『細い赤い糸』で日本探偵クラブ賞受賞。
本業が多忙となり76年の「とられた鏡」を最後に創作の筆を断つ。70年コンクリートの研究で東京大学から工学博士号を授与。75年にはコンクリート工学の研究で日本建築学会賞受賞。
90年『青いリボンの誘惑』を上梓した。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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