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・半七先生 嘉永3(1850)年7月[半七28歳]
御用聞きの半七が、「半七先生」と書かれた書をもらった経緯となる事件。
しかし納得いかんのは、被害者の少女が加害者の義妹になった事。
殺され(かけ)たんだよ?しかも蘇生したと思ったら山女衒(地方の遊郭に若い女性を売り飛ばす悪質な女衒の事)に売り飛ばされそうになったとゆうのに。
私だったらそんな女を嫁にもらう実家飛び出すわー…

・大森の鶏 嘉永(1851)4年1月[半七29歳]
何故か執拗に鶏から攻撃を加えられた女。現場に居合わせた半七は、彼女の夫が不審死を遂げた事を知り、何かいわくがあると睨む。
綺堂が得意なホラーテイストのおはなし。

・唐人飴 嘉永4(1851)年4月[半七29歳]
異国人風の格好をして、あめちゃんを売る商売の事。
唐人飴売りの腕が見つかるが、当人の腕はある。じゃあ誰の腕??
と思っていたらもう一本切断された腕が!
女芝居の役者は行方不明になるし、てんやわんや。

・青山の仇討 嘉永4(1851)年9月[半七29歳]
田舎から江戸見物に出てきた父娘と娘の許婚の男とその妹。休憩してたら目の前でいきなり仇討ちがはじまったよ!
仇討ちした侍は大人しく番屋へ行くが、そこで姿を消してしまう。仇討ちした侍も、仇討ちされた侍も身元不明。
事件を目撃してしまった四人は、その夜何者かに襲撃され、父親は怪我をし、娘は行方不明になってしまう。
悲しい結末の話。

・一つ目小僧 嘉永5(1852)年8月[半七30歳]
平秼東作の『怪談老の杖』を下敷きに書かれたのかしら、ぼろ屋敷へ案内された小鳥売りが一つ目小僧に驚かされる話。
怪談じかけの犯罪ネタは綺堂の十八番の一つですね。

・十五夜御用心 嘉永6(1853)年8月[半七31歳]
お寺の井戸から四人の男の死体が発見される。
男同士で心中でもあるまいし、事件に巻き込まれたようだけれども外傷は無い。
寺を捜索する半七は、木魚の中から女の字で「十五や御ようじん」と書かれた手紙を見つける。

・吉良の脇差 嘉永6(1853)年10月[半七31歳]
こちらはちゃんとした敵討ちもの。
忠臣蔵で敵役となった吉良のものとされる脇差が、仇討ちの道具に使われるのです。

・弁天娘 嘉永7(1854)年3月[半七32歳]
「奉公先の娘に殺された」そう言い残して死んだ弟の弔い代として300両を要求しに来た兄。
顔中が腫れて口が利けなかったのに、どうしてそのような事を言って死んだのか、娘に殺されたというのは真実なのか。
弟の葬式の翌日、今度は兄が殺されてしまう。

・正雪の絵馬 嘉永7(1854)年3月[半七32歳]
由井正雪が奉納したと言われるでかい絵馬の話。
どの時代にも熱狂的なコレクターというのがおりまして、絵馬蒐集が過ぎて、幕府に謀反を起こそうとした正雪の絵馬を奉納先の寺から盗んだコレクターが行方知れずになり、後日首を括っているのが発見された。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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