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第二次世界大戦中のロンドン。
ロイヤル・アルバート動物園の延長で爬虫類学者のエドワード・ベンソンが、窓にもドアにも鍵が掛けられ隙間には目張りがされた密室で死体となって発見された。状況から自殺としか思われなかったが、彼と共にガス中毒死した木蛇の存在が「殺人」を疑わせる事となり…

→1944年発表。
戦争中なので、動物園の蛇や虫は全部殺さねばならないという状況下が東山動物園の象の話思い出させる…イギリスでは猛獣類は他の大きな動物園に引き取ってもらう事になっていたようだが…
密室の謎も戦時中である事を巧みにトリックに取り入れていて、日本の推理小説界隈とは戦争の
扱い方が違ったんだなぁと。

あと、登場する女が皆めんどくさそうな女だった!一番厭な女が不幸な目に遭って欲しいけどどうせ何もなく厭な女で終わるんだろうなと思ってたら意外な結末だった(ほぼネタバレのような感想)。
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10年振りにニューヨークへ姿を現したドナルド・チャドマー。彼はニューヨーク随一の資産家の相続人であり、幽霊屋敷の噂がある怪奇な屋敷の相続人であった。幼馴染のグロリアから食事に誘われ出掛けたドナルドだが、グロリアの様子から誰かが「本物の」ドナルド・チャドマーであるかを探っている事を知る。
更にニューヨークを離れていた時期に関りを持った男・マーロウが変装して自分を尾行している事に気付くと、反対にマーロウを尾行して隠れ家に侵入した。そこでマーロウのボスらしきスタッグローンという男が、翌日誰かを殺害する計画を立てている事を盗み聞いた。スタッグローンが去った後、マーロウから誰を殺すつもりなのか聞き出そうとするが捕らえられてしまう。翌晩脱出したドナルドは、現在は叔父と叔母が住まう怪奇の屋敷へと帰るが、10年振りに足を踏み入れた屋敷には異様な空気が漂っていた。彼が帰ったのは百年前に死んだ高祖父の命日であり、以降怪奇な屋敷では毎年高祖父の命日の深夜1時に五人の男が訪れるのが習わしになっているという。そして、ドナルドは高祖父が殺された事を初めて聞かされたのだった…

→1928年発表。『ユダの窓』的密室内にいた主人公、怪奇な屋敷で起こる怪現象…ホラーな要素と誰一人として信用できない登場人物たち…ぐいぐい読み進められる反面、「これ、ちゃんとトリックのある犯罪なんだろうな、ホラーオチじゃないだろうな…?」という不安が混じって複雑な読み心地。読み進めるんだけど、残りのページが減るごとにクソミスだったらどうしようと不安になってしまった。もっと純粋に読みたかった…
が、ちゃんと解決したので良かった…ただ、一部アンフェアだと思う個所もあり…(以下、ネタバレ反転)登場人物表に載ってる人が全然出てこんくてなんだこいつと思ってたら本文中にも事件の解説中にピーターキンがさらっと紹介するだけで真逆のドナルドそっくりさんだし(え、人物表で紹介したから初見じゃあない、という事なの??)、これは誰も聞かなかった事だから後出しになっても仕方ないかもだがペイガンの声色真似てたことの解釈がちょっともやった…(反転終わり)しかし時代を鑑みると、先進的なミステリと言えん事もないのかな…
[創作篇]
・法医学教室→初出不詳。毒殺されたと思われる男の胃の内容物を研究していた医学士の岸田。屍室へ向かうと、そこには解剖した男の死体が消失しており、解剖の手伝いをした小使が倒れていた…
・剃刀刑事→1923年発表。ある事件を捜査中の刑事が久し振りに下宿へ帰った。番頭にソーダを持ってこさせ書き物をしていると、突然物が破裂する音がして部屋が暗闇になった。刑事は事件の関係者が捜査を邪魔しに来た事を悟り…
・椰子の葉ずれ→1925年発表。医者としての生活に嫌気が差した私は、欧州行きの船に身分を隠して乗り込んだ。ホンコンを出港後、女の密航者が発見され、若い船医に医者である事を知られていると知る。シンガポールに入港する前日、船医から女が死んだと伝えられ水葬されるのを見届けた…
・天才画家の死→1925年発表。ある天才画家の死を知った科学者の私は、本人すら知らない、私だけが知っている彼の秘密を発表する事にした…「色彩に対する天才的な敏感さ」で気付いちゃうよね…
・夜桜→1925年発表。パトロンの元を訪れた帰りの電車での出来事…呑気だなぁ。
・赤いレッテル→1926年発表。薬局長の大下は院長の事が嫌いであった。ある日院長夫人が休止したが死因が判らず、結局病死とされた。しかし刑事の元に「院長夫人の死因はモルヒネ中毒なり」という投書が届き…
・吹雪心中→1926年発表。北国の小都市の芸者が旅の客と心中を図った。女は頸動脈を切られ息絶えていたが、男の方は鼾をかいて深い眠りに落ちており、目醒めると何も覚えていなかった…殺され損だよお!
・髑髏の思出→1926年発表。医科大学で学ぶ私は、解剖学の勉強のため解剖教室から髑髏を借りていた。ある日友人の東条に、父親の形見の中にあった髑髏で勉強しようと誘われた。その髑髏を見ていると、女の姿が浮かんできて…ホラーのような…
・県立病院の幽霊→1926年発表。幽霊目撃談があがった病院の話。
・警察医→1926年発表。やぶいしゃ~~~~~~!!!
・本人の登場→1926年発表。他人の名を騙り宿屋を飲み倒し食い倒して逃げたという記事を読み、「大学生」という身分をやめ別人になりすましたい欲にかられた彼は、早速適当な温泉宿を探し「山木如電」という作家の名を騙ることにした。山木の本業は医者であり、顔も知られておらず年齢の見当も全くつかないため、なりすますにはもってこいだと思われたが…タイトル通りの展開だけど、呑気なオチだなぁ。
・手を下さざる殺人→1926年発表。工事現場で係長が川に落ちて死んだ。一週間後、工務所の金を狙って工夫たちが暴動を起こした。首謀者の青年は係長の妻を攫って逃げた。青年は事故死と思われた係長を殺害した疑いもあったが、当日のアリバイがあり…
・保菌者→1926年発表。腸チフスの保菌者を別の男と結婚した女の元へ送り感染させようと目論むが…あわれ…
・青葉街道の殺人→1926年発表。啞の娘を殺したとして逮捕された男。しかし死体が消失し、証拠不十分で釈放された。その夜、殺されたはずの娘が現れて…ぽんこつ巡査かよ。
・最後の犠牲者→1926年発表。結核治療の研究所でただ一人働く老博士。彼を慕い、彼の元で共に研究をしてきた者たちは皆、結核に罹って死んでしまった…
・殺されに来る→1926年発表。毎年秋になると富山の薬売りがやってくる村。薬売りが村の娘を食い物にしているとして青年会は彼を追い出そうと画策する。後日、薬売りは何者かに殺害され…
・指紋の悔→1927年発表。青年時代の思い出も両親の事も話さなかった夫が語る、彼の秘密とは…
・うたがひ→1927年発表。女中が盗賊の手引きをしたのではないかと疑う一家…
・通り魔→自殺を図った女の話に同情する若い医者…
・1×0=6,000円→年若い医師がある病院の院長として赴任し、院内の事情に詳しい職員ばかり頸にした。これを怪しんだ刑事は、院長の悪事を暴こうと一人奮闘するが…
・湖畔劇場→舞台に送られた花輪を巡るショートショート。
・お白狐(びゃっこ)様→検事が苦心して会員となった探偵趣味の会で語られた、願掛けの話…
・生きてゐる女→悲劇的な立場にいる事に喜びを感じる精神的ドエム女にひっかかった男の話。
・背広を着た訳並びに→病院専門の掏摸・病院太郎の話。学生服で入り込んで失敗したので今回は背広で来たよって話。本物の医学生より臨床が判る病院太郎…
・常陸山の心臓→病院太郎と、丸ビルを仕事場にしている丸ビル小僧の会話。
・美女君(ヘル・ベラドンナ)→病院太郎の失敗談。アトロピン。
・紺に染まる手→悲劇。
・蚊――病院太郎のその後→整形手術を見学した病院太郎。患者のダイヤの指輪を狙い、懇意となったが…幻肢痛みたいなものかな…?

[評論・随筆篇]
不木と不如丘との鑑別診断/小酒井不木は小酒井不木にして正木不如丘にあらず 小酒井不木/或る殺人事件/「診療簿余白」経緯/はんめう/野茨/医者の失敗/小説アラ捜し/余技・本技
「不木と~」は、不木とよく間違えられるんじゃというエッセイ。不木の「小酒井不木は~」も、正木不如丘と混同されるよお!というエッセイ。二人は留学先のパリで会っただけで日本では会ってないのか~。


まさき・ふじょきゅう(1887-1962)
長野県生まれ。本名・俊二。
1909年東京帝国大学医学部入学、卒業後は医学部内科教室の助手となる。16年福島の病院副院長内科部長に就任。この時期『福島新聞』に「医道患者道」を寄稿。20年に辞任し、フランスに留学、パスツール研究所で免疫学を学ぶ。
22年に帰国し、慶応大学医学部内科学教室の専任教師に就任。同年不如丘山人名義で「診療簿余白」を『東京朝日新聞』に連載。文筆家として認められるようになる。
26年「赤いレツテル」「手を下さざる殺人」等を『新青年』に発表。同年、富士見高原療養所院長に就任。戦後、結核医療から離れ創作の筆も途絶えた。
60年藍綬褒章授章。62年死去。歿後『正木不如丘作品集』全七巻が刊行された。
[創作篇]
・宝庫探検 秘中の秘→1902~03連載。原作不詳。海上を漂う三百年前の船。その中から現れた発狂した老人と金貨の詰まった箱、そして二冊の本…医師の堀彦市は老人を精神病院へ連れてゆき、古文書の大家である古城博士に本を預ける。古城によって、その本は海賊船から剥奪した宝を隠したという手記である事が判明する。手記を書いた男の屋敷があると思われる軽琴村を訪れた堀は、他にも宝を探している者がいると知る。友人である船長の萩原と、古城の甥・匹田、発狂から回復した元水夫の芦屋と共に命懸けの宝探しに向かう…堀が恋に現を抜かしたりいらんことして仲間を窮地に陥れたり横道にそれがち…大ボスになると思われた昔の女もアッサリ退場しちゃうし…芦屋老人が一番役に立ってたのでは…?
・探偵叢話→1899年連載。原作不詳。スコットランド・ヤードの探偵、アラン・フーカーの送別会で彼が語った失敗談を皮切りに、探偵たちが自らの功名談・失敗談を語ったもの。
 ・犯人追躡(ついじょう)の失敗:フーカーの失敗談。殺人の容疑者はいかにしてフーカーから逃げ果せたのか。
 ・郵便切手の秘密:ワイズマンの功名談。妻子が毒を飲まされた手段とは…タイトルーーー!!
 ・富豪の誘拐(かどわかし):レビーの功名談。えええ指切り落としてそんなじゃ割合わんくない??
 ・異様の腕:モルスの功名談。鍵のかかった船室で起きた盗難事件…
 ・二千三百四十三:ミルストンの功名談。汽車で殺害された老人に遺されたドイツ語の「復讐」のカード…
 ・暗殺倶楽部?:キスクが探偵になる前の失敗談。ひょんな事から秘密結社の存在を知った彼は…
 ・少寡婦:ガードルストーンの失敗談。踏んだり蹴ったりや…
 ・試金室の秘密:ボーランドの功名談。盗まれた金粉はどこに隠されている?これは意外な隠し方!


きくち・ゆうほう(1870-1947)
茨城県生まれ。本名・清。
1888年茨城県尋常中学校卒業後、小学校雇教員となり水戸の新聞に「蕾の花」を発表。91年教員を辞めて大阪毎日新聞社に入社。
92~93年、社長の代わりに翻訳した「光子の秘密」が『大阪毎日新聞』に連載され、その後も同紙に作品を発表。1899~1900年に発表した創作「己が罪」で家庭小説の第一人者として文名を高める。
09年渡仏、帰国後は「家なき児」を翻訳、「百合子」「白蓮紅蓮(しろはすべにはす)」等を発表。24~25年にかけて『幽芳全集』全十五巻がまとめられる。24年大阪毎日新聞の取締役に就任、26年に辞任し相談役となる。
30~31年連載の「燃ゆる花」を最後に創作の筆を断つ。47年死去。
[創作篇]
園田教授の事件簿:名古屋Q大医学部の法医学教授・園田郁雄博士を探偵役に据えたシリーズ。親友であり妹の夫である芥川検事の要請を受けて事件の現場検証に赴くスタイル。
・Sの悲劇→1947年発表。太平洋戦争が勃発して間もなく財閥を解体し、堅固な鉄筋コンクリート建の洋館に隠棲した花隈家の当主、聡一郎。彼の愛人である女形役者と、顔と手指をめちゃくちゃに破壊された女性の死体が発見された。女性は妊娠しており、女形役者との浮気現場を目撃して逆上した聡一郎が殺したと考えられたが、聡一郎と女形役者が暮らす母屋には女性が住んでいた痕跡があり…早い段階で聡一郎が女性仮性半陰陽であった事が園田教授によって示唆されるのだが、銃声が聞こえて人々が現場に駆け付けてんだから被害者の身元判らんくする細工をする暇がないので聡一郎犯人説は最初から破綻しているのでは…?それと、そこら中刑事がいる筈なのに殿木が盗み聞き出来たなんて…刑事仕事しろ。ただ、犯人のどんでん返しは良かったと思う。
・二重殺人事件→1948年発表。染料研究の大家である一柳博士が自宅の研究室で刺殺された。死体の発見者である研究助手の脇田の部屋から血塗れの実験着が見つかり…「Sの悲劇」に登場した鹿村警部が警視に昇格しとる。(以下ネタバレ反転)作品集としてまとめられてしまうと、ドウにも「きょうだい・いとこ超似てる」話が続いているのが気になるな…しかも結局やっぱり加害者被害者入れ替わりトリックってのはナァ…あと、園田教授しか知らないネタを推理解説の時に出してくるのはイクナイ。死亡診断書書いた本人だなんて、最初から容疑者判ってんジャン!!(反転終わり)
・貝殻島殺人事件→1948年発表。エロ親爺が殺される話。以上!読者への挑戦付きショートショート。
・蘭園殺人事件→1948年発表。蘭の栽培と蒐集する野呂伯爵が所有する蘭温室で殺害された蘭栽培家の盤田。野呂家の顧問弁護士である奈良の招請を受けて現場へ向かった園田教授。咽喉を切られた被害者の左手には蘭の花が握りしめられていた…人物描写で犯人が判ってしまう…読者をミスリードさせようとしてそれが逆効果になっている感じ。一端犯人ではない人物(=真犯人が濡れ衣を着せたい相手)を犯人と指摘するような流れになり、疑われた人物に「俺はやってない」発言させてからの教授による真犯人の指摘、とゆうパタンが多いな。
・青鬚の密室→1948年発表。射殺された赤間院長。だが、目撃者は院長が院長室に入り看護婦が死体を発見する間に誰も出入りしなかったと証言し…被害者射殺され過ぎ問題。殺害方法が違えばばれなかったかも知れんな…
・火山観測所殺人事件→1948年発表。浅間火山観測所所長の庶木博士が射殺された。警察は博士の死体が発見された前夜、博士を呼び出した電話の相手を突き止めたが、その男も博士を撃った猟銃で殺害されていた…『ロック』の懸賞探偵小説に投じ次点入選した作品。また射殺か…
・青酸加里殺人事件→1948年発表。タイトルに反して冒頭の被害者は射殺(またか)で「???」となった。園田教授の検死によって青酸加里による中毒死であると判明する。てゆうか個人の作品集だから「そっくりさん」「双子」が出て来た時点で「また入れ替わりかよ~~~~」と思ってしまうのはモウ生理現象なので仕方ない…
・神の死骸→1949年発表。癌腫研究所所長の青池博士が変死し、園田教授は芥川検事と現場へ向かった。研究所からラジウムが紛失しており、単純な強盗殺人事件だと思われたが…飛鳥高「犯罪の場」を思い出した。
・青鬚の密室(改稿版)→1950年発表。冒頭に青鬚の説明が追加されたりちょこちょこ加筆と修正がなされている。
・毒の家族→1975年発表。「青酸加里殺人事件」のリメイク。園田教授が尼子富士郎博士に変更され、園田シリーズでほぼ存在感がなかった書き手の「私(「Sの悲劇」に登場の助手)」が伊能理一という名の助手として登場。双子の入れ替わりは健在。ここ一番なんとかする箇所でしょ!



・新版「女の一生」→1933年発表。山本源一郎名義。情婦を殺したヒモ男の裁判の様子が書かれた犯罪実話(らしい)。
・女郎蜘蛛→1948年発表。特ダネを掲載し、金一封を送られた新聞記者の元に一人の女性が現れた。彼女は、記者が犯人の名を報じた殺人事件の真犯人は自分だと言うが…
・兇状仁義――次郎長捕物聞書之内――→1949年発表。清水一家の元に寄宿する兇状持の旅人が殺害された。夜中に見廻りをした石松の証言で午前二時から午前七時の間に殺されたようだが、現場の離家にいたのは半身不随の老人だけで、目敏い兇状持を殺せるとは思われない。死体を調べた次郎長は、下手人が客の中にいると言うが…次郎長と石松のやりとりが銭形平次と八五郎のパロディみたい。
・消えた裸女→1949年発表。裸婦を描く中堅画家の元を訪れた新聞記者は、画家の死体と未完成の裸体画を発見する。死因は心臓麻痺であったが、モデルがいない事を疑問に思った記者は夜中に一人現場を捜索していると、いつの間にか絵のモデルが現れ…
・肉体の魔術師→1949年発表。公園のベンチに寝ていて保護された女性は、二十三歳だと言うが、どう見ても老婆の姿で…
・幽霊夫人→最近結婚した佐奈田の妻が「幽霊夫人」と呼ばれる理由は…
・淫妖鬼→1949年発表。バークリー『毒入りチョコレート事件』のモデルにもなったハーバード・R・アームストロングによる毒殺事件の犯罪実話。
・南海の女海賊→初出年不詳。実在した男装の女海賊メリイ・リードの話。

[評論・随筆篇]
喰ふか喰はれるか/春閑毒舌録(はるのどか・きままのよせがき) 青地流介/青地流介へ/探偵小説の浄化――厳正なる立場よりの批判/海野十三私観/探偵味雑感/創刊号を斬る/故海野先制を悼む/乱歩文学の評価/わが探偵小説文壇/横溝先生に会わざるの弁
青地流介は平塚白銀の別名。


みずかみ・げんいちろう(1916-2001)
東京都生まれ。本名・細合(ほそあい)源一(旧制・山本)。別名・山本源一郎、栗栖二郎。
早稲田大学在学中から「探偵趣味の会」に参加し、甲賀三郎、小栗虫太郎、海野十三、木々高太郎と知り合う。
1937年都新入社。42年海軍報道班員として従軍、その際小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』を携帯したという。46年帰国し結婚。細合と改姓する。
47年、園田教授を探偵役とするシリーズ第一作「Sの悲劇」が『ぷろふいる』に掲載されデビュー。50年「青鬚の密室」の改稿版を発表後、新聞界に復帰し多忙となった為小説の筆を断つ。
75年『幻影城』に「青鬚の密室」が再録されたのを機に、エッセイや中編「毒の家族」を発表したが、同誌の廃刊と共に再び沈黙した。
2001年死去。晩年は摩崖仏、石窟美術像に興味を抱き、毎年のようにインドや中国、東南アジアを旅していたという。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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