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職を失いキングス・ベンチ・ウォークに佇んでいたジャーヴィスは旧友のソーンダイクと六年ぶりに再会した。夕方、ソーンダイクの自宅で旧交を深めていると、そこへ弁護士と依頼人のルーベン・ホーンビィが訪ねてきた。ルーベンは、伯父が預かっていたダイヤモンドを盗んだとして起訴されたが、無実を訴えた。
しかし、彼の弁護士は有罪を確信しており、罪を認めて法廷の慈悲に縋るよう説得しようとしていた。何故ならルーベンには有罪の証拠――ダイヤモンドをしまった金庫の合鍵を作るチャンスがあり、更に決定的な証拠として、金庫にダイヤモンドと共に入れていたメモ帳についた極めて鮮明な血染めの拇指紋が彼のものと完全に一致していたのだった…


1907年発表。
ソーンダイクシリーズ記念すべき一作目。指紋が有罪の証拠物件として万能だと過信されている事を懸念し、その風潮に警告すべく書かれたもの。
登場人物が少なく、ルーベンが無罪でなきゃ話にならんしだし、真犯人はバレバレである。しかしジャーヴィスの叶わぬ恋と諦めつつもジュリエットに惹かれ焦がれる描写やソーンダイクが命を狙われる鬼気迫るシーン、ポルトンが活き活きと描かれる実験風景など、興味をひかれるシーンが次々と現れるのでぐいぐい読めてしまう。
ジュリエットを安心させる為とはいえ、ジャーヴィスが捜査状況を話してしまっている(とは言ってもソーンダイクは何も語らないので、「信じろ!大丈夫!」的な事しか言ってないが)のには相当やきもきさせられた…お前が「ソーンダイクはルーベンの無実を証明する」と伝えた事で焦った真犯人がソーンダイクを殺そうとするんだよ!気付けよジャーヴィイイイス!!と何度思った事か…しかし、これがあったからジャーヴィスはソーンダイクにとって最上の協力者の一人として成長できたんだ…と思うと仕方ない事なのか。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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