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昨年末読みました。
1981年の今日、作者ジョン・フランクリン・バーディンが亡くなったという事で慌てて感想アップする。

ハープシコード奏者のエレンは二年間の入院生活を経て、今日、愛する夫、バジルの元へ帰宅する。
二年前、バジルと結婚してから突然パニック障害に陥り、演奏も出来なくなってしまった為、精神病院に入院していたのだ。
喜びに満ち溢れるエレンだが、自分の不在中に夫が心変わりしていないか疑ってしまう。
二年振りの我が家で、早速ハープシコードの練習をしようとするが、どこを探しても鍵が見付からない。代わりに、自分のものではないファンデーションと趣味に合わないパーティーバックを見付けてしまう。
鍵探しに非協力的なバジルの態度から、彼が自分にハープシコードを弾かせたくないのではと疑うが、バジルは新作の譜面を読むのに夢中になっていたと謝罪し、あっさり鍵を見付けてしまう。鍵は、最初からハープシコードの蓋に差し込まれたままだったのだ。
混乱するエレン。場面は一転し、女学生が雨の中ファンレターを投函する様子が描かれる。それは音楽学校時代のエレンだった。歌手のジミーに学校新聞の取材を申し込む手紙で、エレンは彼から返事がきたらどうしようと心躍らせながら寮へ戻る。
しかしそこにいたのは厳格な父親で、母親が死んだというのに出歩いているエレンを捕まえ死体の前に跪かせる…
と思ったらそれはエレンの幻覚で、普通に寮に戻っていた。同級生にジミーに手紙を送った事、週末には一人ででもジミーの出るクラブに行くという意志を伝える。
再び場面は現在へ。(自称)芸術家のバジルの姉に会う為カフェに来ているエレン。エレンはバジルの姉が苦手だったが、退院報告をする為しぶしぶ会う事にしたのだ。
なんやかんやで義姉の家に連れて行かれるエレン。そこで会ったのはかつての恋人で、自分が殺した筈のジミーだった…

場面転換と、過去と現在の混在でなかなか読みにくい(時々フォントが新ゴになるのに苛々してたけど、成程そうゆうアピールなのね…)。
その上主人公エレンに共感出来んかったので結構しんどかったです。
しかし話としては、この時代(1948年発表)にこのネタを書ききったって、凄いです。今となってはわりかし陳腐な設定なんですが、展開がえげつないというか…辛い^^^
最後の怒涛の展開に
「あれ、もう数ページしか残ってないんだけど、こっからドウ解決するの?」
と思ってたら真逆のオチ。そ、そんなぁ!!
(ネタバレ反転)タイトルの如く、青尾蝿を喰った悪魔は野に放たれたって事ですよね(反転オワリ)おそろしや…
いやはや、悩める作家・法月麟太郎氏が高く評価したのも頷けますわ。
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