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[創作篇]
・法医学教室→初出不詳。毒殺されたと思われる男の胃の内容物を研究していた医学士の岸田。屍室へ向かうと、そこには解剖した男の死体が消失しており、解剖の手伝いをした小使が倒れていた…
・剃刀刑事→1923年発表。ある事件を捜査中の刑事が久し振りに下宿へ帰った。番頭にソーダを持ってこさせ書き物をしていると、突然物が破裂する音がして部屋が暗闇になった。刑事は事件の関係者が捜査を邪魔しに来た事を悟り…
・椰子の葉ずれ→1925年発表。医者としての生活に嫌気が差した私は、欧州行きの船に身分を隠して乗り込んだ。ホンコンを出港後、女の密航者が発見され、若い船医に医者である事を知られていると知る。シンガポールに入港する前日、船医から女が死んだと伝えられ水葬されるのを見届けた…
・天才画家の死→1925年発表。ある天才画家の死を知った科学者の私は、本人すら知らない、私だけが知っている彼の秘密を発表する事にした…「色彩に対する天才的な敏感さ」で気付いちゃうよね…
・夜桜→1925年発表。パトロンの元を訪れた帰りの電車での出来事…呑気だなぁ。
・赤いレッテル→1926年発表。薬局長の大下は院長の事が嫌いであった。ある日院長夫人が休止したが死因が判らず、結局病死とされた。しかし刑事の元に「院長夫人の死因はモルヒネ中毒なり」という投書が届き…
・吹雪心中→1926年発表。北国の小都市の芸者が旅の客と心中を図った。女は頸動脈を切られ息絶えていたが、男の方は鼾をかいて深い眠りに落ちており、目醒めると何も覚えていなかった…殺され損だよお!
・髑髏の思出→1926年発表。医科大学で学ぶ私は、解剖学の勉強のため解剖教室から髑髏を借りていた。ある日友人の東条に、父親の形見の中にあった髑髏で勉強しようと誘われた。その髑髏を見ていると、女の姿が浮かんできて…ホラーのような…
・県立病院の幽霊→1926年発表。幽霊目撃談があがった病院の話。
・警察医→1926年発表。やぶいしゃ~~~~~~!!!
・本人の登場→1926年発表。他人の名を騙り宿屋を飲み倒し食い倒して逃げたという記事を読み、「大学生」という身分をやめ別人になりすましたい欲にかられた彼は、早速適当な温泉宿を探し「山木如電」という作家の名を騙ることにした。山木の本業は医者であり、顔も知られておらず年齢の見当も全くつかないため、なりすますにはもってこいだと思われたが…タイトル通りの展開だけど、呑気なオチだなぁ。
・手を下さざる殺人→1926年発表。工事現場で係長が川に落ちて死んだ。一週間後、工務所の金を狙って工夫たちが暴動を起こした。首謀者の青年は係長の妻を攫って逃げた。青年は事故死と思われた係長を殺害した疑いもあったが、当日のアリバイがあり…
・保菌者→1926年発表。腸チフスの保菌者を別の男と結婚した女の元へ送り感染させようと目論むが…あわれ…
・青葉街道の殺人→1926年発表。啞の娘を殺したとして逮捕された男。しかし死体が消失し、証拠不十分で釈放された。その夜、殺されたはずの娘が現れて…ぽんこつ巡査かよ。
・最後の犠牲者→1926年発表。結核治療の研究所でただ一人働く老博士。彼を慕い、彼の元で共に研究をしてきた者たちは皆、結核に罹って死んでしまった…
・殺されに来る→1926年発表。毎年秋になると富山の薬売りがやってくる村。薬売りが村の娘を食い物にしているとして青年会は彼を追い出そうと画策する。後日、薬売りは何者かに殺害され…
・指紋の悔→1927年発表。青年時代の思い出も両親の事も話さなかった夫が語る、彼の秘密とは…
・うたがひ→1927年発表。女中が盗賊の手引きをしたのではないかと疑う一家…
・通り魔→自殺を図った女の話に同情する若い医者…
・1×0=6,000円→年若い医師がある病院の院長として赴任し、院内の事情に詳しい職員ばかり頸にした。これを怪しんだ刑事は、院長の悪事を暴こうと一人奮闘するが…
・湖畔劇場→舞台に送られた花輪を巡るショートショート。
・お白狐(びゃっこ)様→検事が苦心して会員となった探偵趣味の会で語られた、願掛けの話…
・生きてゐる女→悲劇的な立場にいる事に喜びを感じる精神的ドエム女にひっかかった男の話。
・背広を着た訳並びに→病院専門の掏摸・病院太郎の話。学生服で入り込んで失敗したので今回は背広で来たよって話。本物の医学生より臨床が判る病院太郎…
・常陸山の心臓→病院太郎と、丸ビルを仕事場にしている丸ビル小僧の会話。
・美女君(ヘル・ベラドンナ)→病院太郎の失敗談。アトロピン。
・紺に染まる手→悲劇。
・蚊――病院太郎のその後→整形手術を見学した病院太郎。患者のダイヤの指輪を狙い、懇意となったが…幻肢痛みたいなものかな…?

[評論・随筆篇]
不木と不如丘との鑑別診断/小酒井不木は小酒井不木にして正木不如丘にあらず 小酒井不木/或る殺人事件/「診療簿余白」経緯/はんめう/野茨/医者の失敗/小説アラ捜し/余技・本技
「不木と~」は、不木とよく間違えられるんじゃというエッセイ。不木の「小酒井不木は~」も、正木不如丘と混同されるよお!というエッセイ。二人は留学先のパリで会っただけで日本では会ってないのか~。


まさき・ふじょきゅう(1887-1962)
長野県生まれ。本名・俊二。
1909年東京帝国大学医学部入学、卒業後は医学部内科教室の助手となる。16年福島の病院副院長内科部長に就任。この時期『福島新聞』に「医道患者道」を寄稿。20年に辞任し、フランスに留学、パスツール研究所で免疫学を学ぶ。
22年に帰国し、慶応大学医学部内科学教室の専任教師に就任。同年不如丘山人名義で「診療簿余白」を『東京朝日新聞』に連載。文筆家として認められるようになる。
26年「赤いレツテル」「手を下さざる殺人」等を『新青年』に発表。同年、富士見高原療養所院長に就任。戦後、結核医療から離れ創作の筆も途絶えた。
60年藍綬褒章授章。62年死去。歿後『正木不如丘作品集』全七巻が刊行された。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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