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暇を見つけては青空文庫で読んでた作品メモ。

ジョナサン・スウィフト/アイルランドの貧民の子供たちが両親及び国の負担となることを防ぎ、国家社会の有益なる存在たらしめるための穏健なる提案

會津八一/一片の石

蘭郁二郎/地図にない島、睡魔、植物人間、蝕眠譜
郁二郎の中毒性パねぇ…ぐいぐい読みたくなっちゃう。

柳宗悦/京都の朝市

饗庭篁村(あえば こうそん)/隅田の春、良夜
「良夜」、なかなか好きなパタンのオチです。

甲賀三郎/徹底的な浜尾君

中原中也/在りし日の歌 亡き児文也の霊に捧ぐ
「思い出」が好き。中原中也の名前は、綾辻行人『暗黒館の殺人』で知ったのであった。ウィキったら人として結構駄目な人だと知った。
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青空文庫にて、諸々読んでました。
著作権が50年で切れるので、色々な作家の作品が無料で読めるのである。
2016年には江戸川乱歩の著作権が切れるので楽しみである。
のだが、著作権を70年後に切らそうという動きがあるらしい。
著作権を守るのは必要な事だけど、70年は長すぎると思う…
それより存命作家の著作権を守るべき!ブッ オフとかさ、あれこそ作家の印税をネコババしとるよーなもんじゃろ。
という訳で青空文庫を応援!
以下読んだ作家と作品

夢野久作/ア・カ・サ行網羅!しました。
夢野さんの、夢か現か、虚構か現実か判らないままのところが好き。何点か絵にしたい作品あり。

八木重吉/秋の瞳

エドガー・アラン・ポー/うづしほ、メールストロムの旋渦、十三時、病院横町の殺人犯、アッシャー家の崩壊、ウィリアム・ウィルスン、黒猫、黄金虫
映画見る前に勉強した!因みに、「うづしほ」は「メール~」の森鴎外訳。「病院~」も森鴎外が「モルグ街の殺人」を翻訳(抄訳?)したもの。「黄金虫」は暗号もの、「黒猫」の挿絵はビアズリー!

柳宗悦/和紙の美
柳宗理さんのお父さんである。

オスカー・ワイルド/幸福の王子、わがままな大男
言わずと知れた『サロメ』の作者。「わがままな大男」は少年愛的趣味が窺える話である。

芥川竜之介/ポーの影、歯車、羅生門の後に、狢、亦一説?、又一説?、比呂志との問答

ワシントン・アーヴィング/スリーピー・ホローの伝説

魯迅/狂人日記、兎と猫

浜尾四郎/彼が殺したか、殺された天一坊、殺人狂の話、彼は誰を殺したか、殺人鬼
法律家でもあった(というか本職)だけあって、人が人を裁く事の難しさとか限界とかを描いた作品が多いです。

橋本五郎/地図にない街、自殺を買う話

吉行エイスケ/飛行機が墜ちるまで
凄い、全然主題が判んない^^^

蘭 郁二郎/息を止める男、足の裏、穴、蝱(アブ)の囁き―肺病の唄―、宇宙爆撃、火星の魔術師、休刊的終刊、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、自殺、舌打する
推理小説かなーと思ったら意外とライトだったり、SFかと思えばそうでもなかったり、なかなか一筋縄ではいかない男であるな郁二郎。
ありそでなかった年代順の半七捕物帳。まどか出版GJ。

・お文の魂 元治元(1864)年3月[半七42歳]
記述者の私が子供の頃、幽霊や化け物の類を一切否認していた叔父が一度だけ
「おふみの一件だけは解らない」と洩らした。
その一件にはKのおじさんが関わっているらしいと感じた私は、数年後Kのおじさんにおふみの事を聞かせてもらう。
事件の発生年は後だけど、この一件が「御用聞きの半七」を知る切欠となり、のちに「半七老人」と出会い話を聞くというスタイルが確立する前フリであるので一番最初に収録されています。
本編は怪談仕掛けです。身分の低くない、女のびしょ濡れの幽霊が母子の枕元に現れるってゆう。
旗本の次男坊だったKのおじさんが幽霊の正体を内密に調べるんだけど全然手掛かりがない。
そこへ偶々やって来た半七親分に助けてもらい、見事解決、と。

・大阪屋花鳥 天保12(1841)年7月[半七19歳]
半七がまだ子分として駆け出しだった頃の殺人事件。

・石灯籠 天保12(1841)年12月[半七19歳]
行方不明になっていた娘が母を殺して消えてしまった事件。
大阪屋花鳥の後に起きた事件だけど、こちらの方が先に解決したので、この一件が半七の初手柄となる。
親分の吉五郎に認められ、その3、4年後に吉五郎が死ぬ間際に娘と結婚して跡を継げと遺言され、二代目となったのである。

・熊の死骸 弘化2(1845)年1月[半七23歳]
弘化2年1月24日の大火事が起こった。大混乱の中に現れた一匹の熊。
火災に興奮した熊は若い娘に襲い掛かったが、間に男が入って娘は助かる。
幸い、武士の親子によって熊は殺され男も助かるが、後日助けられた娘が殺されてしまう。
いつの間にか消えた熊の死骸と、娘の遺体が握っていた熊の毛の因果関係は?

・冬の金魚 弘化3(1846)年12月[半七24歳]
半七、見当違いの推理をするの段。
因みに「冬の金魚」とは、お湯の中でも生きられるという金魚の事。文化文政の頃に一度流行って廃れたものらしい。

・津の国屋 弘化4(1847)年6月[半七25歳]
常盤津の師匠、お春が出会った少女は津の国屋を追い出された娘の幽霊らしい。
彼女が死んだ年齢になった時、津の国屋の長女も死んだ。次女のお雪も今年で同じ年になる。
「津の国屋は潰れるよ」と触れてまわる幽霊。そして番頭と女将が土蔵で首を括って死んでしまう。
幽霊仕掛けの事件で、この一件の主役はお春。そして御用聞きの常吉。半七はアドバイザ。
この話好き。

・二人女房 嘉永2(1849)年5月[半七27歳]
祭りの夜に宿から消えてしまった伊豆屋の女房。同じ日、近い場所で和泉屋の女房も居なくなっていた。
この話には、半七にも解らぬ怪談染みた描写があります。

・狐と僧 嘉永2(1849)年秋[半七27歳]
溝に落ちて死んでいた僧侶の死体は、袈裟を着た古狐だった。僧は狐だったのか?

面白いですおやぶうううんん!!
やっぱ大河でやるべき検討してよエネイチケエエエ!
やっと文字打ち終えた…

+++++

人体描く勉強用に借りた人体解剖図、結局読み物としてがっつり読みました。
ダ・ヴィンチの人体解剖スケッチも一部掲載されていたけど、あの人ほんとに凄い人だなァ。
防腐設備や処置とかが整っていなかった時代。人体が腐敗する前にスケッチせねばならぬという事で、それまでの主流だった「生者のような描写」「情緒溢れる背景」などの余分な線を抑え、芸術家的センスを排除し科学者として描かれた線の美しさ。ほんと凄いです。
当時は死体なんてごろごろしてたから、スケッチ中に腐ってきたら代わりの死体を墓場から調達してきたらしいです。
で、ダ・ヴィンチが描いたスケッチは何世紀も日の目を見る事無く、長い間無意味な装飾の施された人体解剖図が蔓延しておった、と。
そもそも、解剖図は医学を学ぶ者の為であり、芸術家を志す者の必携書でもあった。
のだが、一部の人達にとっては、医学書でもなく芸術書でもなく、春画として扱われるようになった。
だので女性の解剖図は無意味に扇情的なポーズをとっている。腹が割かれて内臓はみ出していても、エロ妄想の邪魔にはならなかったらしい。逞しいな、昔の人。
そんな背景もあって、出産による死亡率を低くする為に出版された産科医の為の解剖図もエロ本扱いされて、版刻を担当した画家は相当な腕を持っていたのに「エロ画家」としてしか認知されなかったとか、解剖学の歴史ってなかなか面白いのだなぁ。

以下に本書で取り扱われている解剖図メモ。
1866年、フランスで発表された世界初の長編推理小説。
貴族階級のスキャンダルが事件の核になっているので当時おおはやりしたらしい、いつの時代もゆうめいじんの醜聞は市民のだいこうぶつって訳です。
この作品で一躍売れっ子作家となったガボリオは7年間で長編・短編・戯曲など20編程執筆。この忙しさが原因だったのか、41歳で急逝。

『ルルージュ事件』が日本で最初に紹介されたのは明治21年(1888年。あッ、切り裂きジャックの年ジャン!)黒岩涙香によって翻訳(フランス語が得意ではなかった為、英訳からの翻訳)というか翻案された『人耶鬼耶(ひとかおにか)』。
昭和になってからも何人かが何度も翻訳したものが発行されていたが、いづれも翻案だったり抄訳だったりで、この本が初めての完訳、との事である。

ルルージュ未亡人の死体が発見されてから五日間の話なのだが、これがものすっごく長い!20章もある。
事件発覚から犯人逮捕までは短いのに、登場人物の生い立ちとか心情とか、とにかくすっごい書いてあるの。そらもう退屈に感じる位に!
今でも愛している女性の恋人が容疑者だと知り、職業的冷静さを失う予審判事の苦しみだとか、伯爵が自分本位な理屈で正妻と愛人の子供をすり替えを正当化したり…
人物の背景の書き込みはすごいけど、「推理」小説というよりは「探偵」小説という感じ。
地道な捜査や偶然によって真相が判明してゆくので、読者が頭を働かせて探偵より先に犯人を指摘するのは難しい、と思う。勘で「こいつかな」というのは判るけど。
しかしタバレ老探偵が犯人の目星がついてからは猛スピードです。
一気に本物の証拠とか目撃者とか見つかります、犯人も危険を察知し行動を開始します。
しかしルコック(この作品以降のシリーズの探偵役)が元犯罪者だったとはなー。
当時、警察の下で働く密偵みたいなのがいて、元犯罪者が警察のスパイとして生活してたの。犯罪者からみれば情報を警察に渡す裏切り者ですね。
だので警察に関わっている=後ろぐらい過去を持つ として軽蔑されやすかったんですかね、タバレは自分が探偵している事を必死で隠していたし。
でも、警察の協力者って良い隠れ蓑ですよね、フリッツ・ハールマン然り。
現在基準の推理小説としてはドウかなとは思いますが、近代フランス小説として充分楽しめました。

ガボリオは本国において忘れられた作家であったらしいが、近年再評価がなされておるそうです。
これを機に日本でも完訳本が増えるとよいなぁ。『ルコック大探偵』読みたい。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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