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恩地孝四郎/書籍の風俗

野村胡堂/古銭の謎、死の舞踏(ダンスマカブル)、呪の金剛石(ダイヤモンド)、死の予告、法悦クラブ、葬送行進曲、判官三郎の正体、流行作家の死、水中の宮殿、笑う悪魔、眠り人形、天才兄妹、向日葵の眼、身代りの花嫁、焔の中に歌う、銭形平次捕物控 266処女(おとめ)神聖、270転婆娘、272飛ぶ若衆、273金の番、274贋金(にせがね)、275五月人形、276釣針の鯉、277和蘭(おらんだ)の銀貨、281用心棒、随筆銭形平次 12銭形平次以前、18平次読む人読まぬ人—三人の政治家—
胡堂の探偵小説はトリックとか全然関係なく犯人指名するタイプやなー、超常現象もあるし。
探偵役は銭形平次以外に、新聞記者の千種(ちぐさ)十次郎と早坂勇のコンビ、千種の年上の友人で警視庁の花房一郎、神出鬼没の怪盗・判官三郎がいる。あとは少年少女向けの少年少女探偵ね。花房以外は大抵イケメン美少女づくし。このへんなんとかならんかったのか。
千種・花房が出ている「笑う悪魔」は未完である。
それにしても、ネタバレタイトル過ぎて…モウ…

萩原朔太郎/猫町 散文詩風な小説、ウォーソン夫人の黒猫、三人目の患者

小酒井不木/誤った鑑定、怪談綺談、恐ろしき贈物、安死術、狂女と犬、外務大臣の死、メデューサの首、変な恋

泉鏡花/活人形
探偵活劇である。本間はドウなった。

折口信夫/死者の書
釈迢空(しゃくちょうくう)の名で発表した小説。古代エジプトでミイラと一緒に墓に入れてた「死者の書」を日本版にしたもの。最初の死体の魂が蘇っていくシーン、なかなか良いと思った。

海野十三/恐しき通夜、階段




来年は乱歩作品がブヤッとアップされるだろうから今から楽しみ~~^^^
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小酒井不木/「マリー・ロオジェ事件」の研究

海野十三/千早館の迷路
再読。やっぱりあの採血法は効率的じゃないとオモウ。

シャルル・ペロー/青ひげ(楠山正雄訳)
「開けたらいかん」のなら鍵渡すなよおお…

酒井嘉七/両面競牡丹
これも再読。

オー・ヘンリ/罪と覚悟(大久保ゆう訳)

坂口安吾/推理小説論、投手殺人事件、オモチャ箱
え、安吾の推理小説って『不連続殺人事件』だけじゃなかったの?

ギ・ド・モーパッサン/ある自殺者の手記(秋田滋訳)
また読んじゃった…

野村胡堂/無題(故海野十三氏追悼諸家文集)、百唇の譜、黄金を浴びる女、禁断の死針、礫心中、猟色の果、青い眼鏡、悪人の娘、悪魔の顔、女記者の役割、音波の殺人、踊る美人像、九つの鍵、古城の真昼、錢形平次捕物控 040兵庫の眼玉、042庚申横町、045御落胤殺し、046双生児の呪、047どんど焼、048お藤は解く、050碁敵、051迷子札、054麝香の匂ひ、056地獄から来た男、057死の矢文、059酒屋火事、060蝉丸の香爐、062城の絵図面、063花見の仇討、064九百九十両、065結納の行方、066玉の輿の呪、068辻斬綺談、071平次屠蘇機嫌、072買つた遺書、073黒い巾着、075巾着切の娘、076竹光の殺人、077八五郎の恋、078十手の道、079十七の娘、080捕物仁義、081受難の通人、082お局お六、083鉄砲汁、090禁制の賦、091笑い茸、097許婚の死、098紅筆願文、099お篠姉妹、100ガラツ八祝言、113北冥の魚、121土への愛著、150槍の折れ、157娘の役目、246万両分限、247女御用聞き、250母娘巡礼、251槍と焔、252敵持ち、253猫の首環、254茶汲み四人娘、255月待ち、256恋をせぬ女、257凧糸の謎、259軍学者の妾、260女臼、262綾の鼓、263死の踊り子、267百草園の娘、278苫三七の娘、279持参千両、280華魁(おいらん)崩れ、294井戸端の逢引、296旅に病む女、297花見の留守、298匕首の行方、311鬼女、314美少年国
九つの鍵は少年少女向け。しかも未完であった。

アーサー・コナン・ドイル/橙の種五粒(加藤朝鳥訳 大久保ゆう改訳)

佐藤垢石/蛙を食う岩魚
タイトルで怪奇ものだと思って読んだら普通に釣りの話だった。

国枝史郎/わかりきった話

長谷川伸/討たせてやらぬ敵討
・創作篇
狂燥曲殺人事件:蒼井雄デビュー作。これは幻影城で読んでた。

執念:死後硬直を起こしている死体が発した悲鳴の謎。

最後の審判:嵐の中、争う二人の男が目撃された。一人は夥しい血の海で絶命し、もう一人の姿はなかった。刺創は浅く致命傷になる程でも、また、それ程出血するようなものでもなかった事から、相手は相当な深手を負っていると考えられたが、血の跡を辿った先の小屋には誰もいなかった。

蛆虫:法医昆虫学ですな。生きたまま腐敗した肉を蛆に食わせるってどんな恨みが…人物描写がほぼ無なんで、動機とか全然判らない。しかしなんとも皮肉なオチ。

霧しぶく山:中編。
ハゲタカの餌になるよう吊るされた男の死体を発見した登山者。死体を下ろし、調べてみると、四枚の地図の裏に記された、恐るべき犯罪の告白文が見つかった。手記によれば、男は二人の男を殺し、一人の女を殺そうとしているようだが、そうなると手記を持って死んでいるこの男は一体誰なのだろうか…

黒潮殺人事件:元警視庁刑事の私立探偵・竹崎が主役のシリーズ。
尾鷲で乗船し、長島で降りた男が数時間後に真珠湾で釣りをしている格好で死体となって発見された。男が乗っていた船に偶然竹崎も乗船していたので捜査に加わったが、長島での男の足取りは掴めず、身元すら判明しないのだった。

第三者の殺人:竹崎の元に自首してきた男。話を聞き現場に行くと、男が殺したと思って逃げ出した後、被害者は息を吹き返し別の人間に殺害された事が判明して…

三つめの棺:ある地方では、同じ家から相次いで死者がでると、必ず三人目が死ぬという言い伝えがある。竹崎の元にやって来てそう語った男の兄の家も、二人の死人が出たばかりで、三人目の死期も近いらしい。男は財産狙いの犯行だと訴えるが…

殺人者の心理:読了してから時間経ってる上に、感想メモも残してなかったのでちょっとどんな話か忘れた…竹崎シリーズだったのは覚えてるけど…

感情の動き:珍しく女性が主役の話。労働組合の有力者が殺害され、現場で犯人のものと思しき品物を拾った女性の心理が描かれていて、なんか新鮮でした。こうゆう話も書くんだねー。



ソル・グルクハイマー殺人事件 京都探偵倶楽部:これは京都探偵倶楽部員によるリレー小説。執筆順に
大井正、馬場重次、大畠健三郎、渡部八郎、斗南有吉、波多野狂夢、蒼井雄、左頭弦馬
行き当たりばったりのリレー小説ではなく、ある程度こんな話にしようぜーと決めて書かれた作品らしい。
たしかに、この面子(職業作家がいない)で行き当たりばったりに書いたら作品として成立してないだろうな…
申し訳ないが、読み飛ばしても後悔しない作品だった…


・評論・随筆篇
寝言の寄せ書/神戸探偵倶楽寄せ書/作者の言葉(「狂燥曲殺人事件」)/「瀬戸内海の惨劇」について/盲腸と探偵小説/この作に就き(瀬戸内海の惨劇)/箱詰裸女/解説(「船富家の惨劇」)/郷愁/(無題)/アンケート


あおい・ゆう(1909-1975)
京都府宇治市生まれ。本名は藤田優三。
大阪市立都島工業学校電気科を卒業後、宇治川電気(関西電力の前身企業の一つ)入社、定年まで同社に勤務。
日本において初めて鉄道ダイヤを題材とした長編探偵小説『船富家の惨劇』(1935)を著す。
昭和34年発行の、ふっるーーーいやつを借りて読んだよ!
なんかチョコレートっぽい匂いがした…古書特有のかおりです。

Aga-search.comさんによりますと、『学長の死』は、イネスが教授に推薦してもらったけれど、自分、著書一冊もないなって気付いて6週間で書き上げたデビュー作との事。すごいね、6週間で長編書いちゃえるって。

アプルビイシリーズの第一作でもあるので、次作『ハムレット復讐せよ』に出てくる人物もいます。
故に容疑者リストから一人削除される訳で…ほんと、読む順番って大事だよなって思い知らされました。あーあ。

ところで、この作品の訳者は木々高太郎なんですが。
どうも本人に会って「日本で紹介したい!是非したい!翻訳させてよ!」という交渉の末、「オッケー♪」と了承してもらってきたみたいですね、こんな軽い感じじゃないとは思うが。
高太郎は本名を 林髞(はやし・たかし)といいまして、大脳生理学者なんですね。
あのパブロフの元で研究していた事もある人物でして、そのツテでイネスに会う機会があったのではないかと。
(イネスは英文学の学者であり、シェークスピア研究者でもあったのだ)
いやはや、この時代の探偵小説家って、学者や研究者が少なくないのですよね。
不木も医学博士だし、海野十三は電気工学の人だし、甲賀三郎と誰かも同じ研究所の出身じゃなかったっけ。あと、横溝正史も実家が薬局だった関係で薬学部出てるし。
大衆文学としてランクが下に見られていた探偵小説というジャンルに、そうゆう「先生」が参入する事で、文学としての地位を向上させようという働きがあったのです。

以下、ネタバレる感想を少々…
ジョン・アプルビイシリーズを読み倒そうと思って有名なやつ借り読み。
アプルビイシリーズはイネスのデビュー作から続いていて、これは二作目(発表は1937年)。
以前読んだ『ある詩人への挽歌』は三作目。
だので登場人物表から容疑者が二名早々に除外されてしまった…しかし容疑者はまだ28人いるってゆう。
そう、この作品は登場人物がでら多くて(名古屋弁)ですね…人物表確認率ちょう高いよね、何度も確認しちゃって全然進まなかったよ。
なにより、殺人事件が起きるまでが長くって!!(150頁位)
マァ、人が死ぬと読み進むスピードが速くなるのはお約束ですが。

クリスピン公爵婦人の思い付きでハムレットの素人劇をする事になり、城へ招待される出演者、衣装係、そしてシェークスピア研究の第一人者。出演者の中にはアメリカ人の音声研究者、謎の未亡人とその双子の娘、ロシア人の女、演技指導も兼ねてプロの役者もいれば、婦人の昔馴染みの大物政治家もいる。その政治家が機密文書を持っているというので、クリスピンの城の周りにはスパイがうろついているという噂が…
表面上は和やかに過ごす出演者たちだが、リハーサルや脅迫状が届いたりで緊張感でぴりぴり。
さらに空気読まない音声研究者が勝手に話し声を録音して回るので出演者ではない公爵の使用人もぴりぴりしてる。
そんな中、劇を見る為に200人もの人が集まってくる。その観衆の中で殺人は行われるのである!
おおお…『夜歩く』!『アメリカ銃の謎』!多くの眼による監視の中行われる殺人!テンション上がらない訳が無い!
そしてようやく我らがアプルビイ警部が登場。
休暇をバレエ鑑賞してのんびり帰宅すると、何だか様子が可笑しい。事件があったと緊張が高まる中、部屋に入るとそこにいたのは総理大臣!うひゃー。ん、首相?マァ国のトップが待ち構えてたんだよ、びびるよね。
1937年というと、ナチスが台頭して皆ぴりぴりムードだった時代で、いち警察官の自宅に総理が来るかってゆう疑問も、機密文書絡みの事件の可能性があるので非現実的な事ではないという解説。へえー。

アプルビイ到着後も事件が起こるし、総理からは早く解決しろ圧力がかかるし、自分勝手な行動をとる人が多すぎるしでアプルビイ大変だなー。
何だか女性が活躍してましたね、あとは真逆の人物の意外な活躍。あっこからロマンスが生まれるんかと思ったよ…
それにしても…謎の双子姉妹をもうちょっと利用しても良かったんじゃないかな…と思うのは横溝作品にかぶれてるからだろうか…なんかもっと…さあ…!容疑者レベルもっと高くても良かった気がする…これは単なる(横溝)趣味から来る欲求かもしらんが。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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