多くの筆名を名乗り新聞・小説・翻訳を掛け持ち当時の金額で約三億を稼ぎ、35歳で過労死した伝説の文豪、牧逸馬こと林不忘こと谷譲次こと本名長谷川海太郎の、実際に起きた事件・事故を翻案した小説をまとめたもの。1900~1920年あたりに起きた事件・事故か。
切り裂きジャックや人肉売りのセンセーショナルな事件から、今考えると本当に馬鹿馬鹿しい裁判事件まで多岐にわたっています。
・切り裂きジャック―女体を料理する男
1888年ロンドン。最も有名な殺人事件。
・ハノーヴァーの人肉売り事件―肉屋に化けた人鬼
戦争が生んだ浮浪者である10~23歳の美少年・美青年を拐して鶏姦、殺害したのち捌いて格安で街の人々に売っていた男の話。
・マリー・セレスト号―海妖
マリー・セレスト号とは、さっきまで船員がいたと思しき状況下であるにも関わらず、乗船していた人全てが海上で煙のように消えてしまったという事件が起きた船である。乗組員は行方知れず、死体も出ていない。
その事件が起きて39年後、金持ちの一団が船旅の最中にマリー・セレスト号事件について熱心に語り合ったほんの数分後、鍵のかかった船室から忽然と姿を消した船旅の主催者の若い妻。
「ジャネットの悲劇」である。
・タイタニック号沈没―運命のSOS
映画は最初(ヒロインの肖像画が引き上げられるところ)と最後(船が沈んでゆくところ)しか観てないけど、沈没するに至るまでの不幸な偶然の数々が書かれています。無電技師が喧嘩さえしなかったら沈没してなかったろうに。
「どこまでも夫の行くところについていきます」と言って夫と共に冥い海に沈んでいった夫人や、乗客を落ち着かせる為に最期まで演奏を続けさせられた奏者達、喧嘩した所為で最も近くにいた船にSOSを受信してもらえず停電するまで無電を打ち続けた無電技師、そして任務を全うしてタイタニックと共に沈んでいった船長の事を想像するとうわあああってなります。
そんな中でも助かる事を諦め、どうせならと高級酒を飲みまくってへべれけになって爆風で海に投げ出され気付いたら救出されていたっていう乗組員がいるのが不思議でならない。
・マタ・ハリ―戦雲を駆る女怪
美貌と身体を使って情報収集したドイツの女スパイ。マタ・ハリとは「朝の眼」という意味。
・テネシー州、猿裁判―白目の幽霊
「聖書の創世記にはない事を説いた進化論を学校で教えてはならない」という法律がテネシー州で可決された。反進化論法である。
1925年の事である。決して19世紀の出来事ではない。
猿が進化して人間になったんだって教えて何が悪い!といち教師と州が裁判を起こしたという本当の話。
しつこいが、1925年の事である。
・ローモン街の自殺ホテル
3階の14号室に泊まった客は、金曜の夜に見たが最後、土曜の朝には首を括って死んでいる。
宝石商も、噂を聞きつけた警察官も、「この現象の解答をある程度判っている」と豪語した若者でさえも、土曜の朝には床に足が付かぬよう二つ折りにした状態で足を結び、青く膨れ上がった顔をして、驚愕に見開かれた眼を壁に向けて窓枠からぶら下がった姿で発見されるのだ。
この事件の登場人物、アルフォンス・ベルチョン博士は以前読んだ『不完全犯罪ファイル2』にも出てきたベルティヨンの事。しかしこの短編には「人体測定学云々~指紋を発見した人物」とある。指紋は他の人が発見した人物識別法であって、この指紋の登場でベルティヨンは犯罪学の一線から退かざるを得なかったのでは??どっちの説が正しいの??
・双面獣
7歳の少女が暴行後、死ぬまで殴打され、上半身は深々とナイフで刺された跡や切り裂かれた跡、左の肋骨は一本一本切り離され、下半身は左脇腹を切開し内臓の一部が切り取られ、陰部からナイフを突き入れ掻き回されていた。事件の起こった近隣では、若い夫婦の寝室や浴室が覗かれたり、強姦事件、強姦殺人事件、死姦及び死体毀損事件が起こっていた。
実在した「ジキルとハイド」事件。
・クリッペン事件―血の三角形
当時のタイトルであった「血の三角形」って何を表わしているんだろう・・・三角関係って事??
コナン・ドイルも出てるよ!
・ウンベルト夫人の財産
20年以上にもわたって世間を、スポンサーを騙し続けた稀代の女詐欺師の話。
・女王蜘蛛
ものすごく嫉妬深い女の話。
地下には彼女が愛した男の名前が書かれた35の棺が。
・ドクター・ノースカット事件―土から手が
被害者を妊娠させた相手は判らず仕舞い。
・ブダペストの大量女殺し―生きている戦死者
書き出しもオチもすごく好き。
・浴槽の花嫁
その男と結婚すると、花嫁は必ず浴槽で死体となって発見される。
切り裂きジャックや人肉売りのセンセーショナルな事件から、今考えると本当に馬鹿馬鹿しい裁判事件まで多岐にわたっています。
・切り裂きジャック―女体を料理する男
1888年ロンドン。最も有名な殺人事件。
・ハノーヴァーの人肉売り事件―肉屋に化けた人鬼
戦争が生んだ浮浪者である10~23歳の美少年・美青年を拐して鶏姦、殺害したのち捌いて格安で街の人々に売っていた男の話。
・マリー・セレスト号―海妖
マリー・セレスト号とは、さっきまで船員がいたと思しき状況下であるにも関わらず、乗船していた人全てが海上で煙のように消えてしまったという事件が起きた船である。乗組員は行方知れず、死体も出ていない。
その事件が起きて39年後、金持ちの一団が船旅の最中にマリー・セレスト号事件について熱心に語り合ったほんの数分後、鍵のかかった船室から忽然と姿を消した船旅の主催者の若い妻。
「ジャネットの悲劇」である。
・タイタニック号沈没―運命のSOS
映画は最初(ヒロインの肖像画が引き上げられるところ)と最後(船が沈んでゆくところ)しか観てないけど、沈没するに至るまでの不幸な偶然の数々が書かれています。無電技師が喧嘩さえしなかったら沈没してなかったろうに。
「どこまでも夫の行くところについていきます」と言って夫と共に冥い海に沈んでいった夫人や、乗客を落ち着かせる為に最期まで演奏を続けさせられた奏者達、喧嘩した所為で最も近くにいた船にSOSを受信してもらえず停電するまで無電を打ち続けた無電技師、そして任務を全うしてタイタニックと共に沈んでいった船長の事を想像するとうわあああってなります。
そんな中でも助かる事を諦め、どうせならと高級酒を飲みまくってへべれけになって爆風で海に投げ出され気付いたら救出されていたっていう乗組員がいるのが不思議でならない。
・マタ・ハリ―戦雲を駆る女怪
美貌と身体を使って情報収集したドイツの女スパイ。マタ・ハリとは「朝の眼」という意味。
・テネシー州、猿裁判―白目の幽霊
「聖書の創世記にはない事を説いた進化論を学校で教えてはならない」という法律がテネシー州で可決された。反進化論法である。
1925年の事である。決して19世紀の出来事ではない。
猿が進化して人間になったんだって教えて何が悪い!といち教師と州が裁判を起こしたという本当の話。
しつこいが、1925年の事である。
・ローモン街の自殺ホテル
3階の14号室に泊まった客は、金曜の夜に見たが最後、土曜の朝には首を括って死んでいる。
宝石商も、噂を聞きつけた警察官も、「この現象の解答をある程度判っている」と豪語した若者でさえも、土曜の朝には床に足が付かぬよう二つ折りにした状態で足を結び、青く膨れ上がった顔をして、驚愕に見開かれた眼を壁に向けて窓枠からぶら下がった姿で発見されるのだ。
この事件の登場人物、アルフォンス・ベルチョン博士は以前読んだ『不完全犯罪ファイル2』にも出てきたベルティヨンの事。しかしこの短編には「人体測定学云々~指紋を発見した人物」とある。指紋は他の人が発見した人物識別法であって、この指紋の登場でベルティヨンは犯罪学の一線から退かざるを得なかったのでは??どっちの説が正しいの??
・双面獣
7歳の少女が暴行後、死ぬまで殴打され、上半身は深々とナイフで刺された跡や切り裂かれた跡、左の肋骨は一本一本切り離され、下半身は左脇腹を切開し内臓の一部が切り取られ、陰部からナイフを突き入れ掻き回されていた。事件の起こった近隣では、若い夫婦の寝室や浴室が覗かれたり、強姦事件、強姦殺人事件、死姦及び死体毀損事件が起こっていた。
実在した「ジキルとハイド」事件。
・クリッペン事件―血の三角形
当時のタイトルであった「血の三角形」って何を表わしているんだろう・・・三角関係って事??
コナン・ドイルも出てるよ!
・ウンベルト夫人の財産
20年以上にもわたって世間を、スポンサーを騙し続けた稀代の女詐欺師の話。
・女王蜘蛛
ものすごく嫉妬深い女の話。
地下には彼女が愛した男の名前が書かれた35の棺が。
・ドクター・ノースカット事件―土から手が
被害者を妊娠させた相手は判らず仕舞い。
・ブダペストの大量女殺し―生きている戦死者
書き出しもオチもすごく好き。
・浴槽の花嫁
その男と結婚すると、花嫁は必ず浴槽で死体となって発見される。
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