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そのには、『ぷろふいる』掲載のものが中心。

・創作篇
貞操科―又は和解―
離婚裁判。調書による進行で、会話や地の文はない。

重大なる過失
ダメ、ゼッタイ。

仙人掌の花
青空文庫既読。

二階から降りきた者
かあさん、これホラーです。

一時五十二分
夫を殺された妻の証言には、嘘が混じっていた…妻は夫殺しの犯人なのだろうか。

黒子(ほくろ)
醜い男が上司の親戚という美しい若い女と所帯を持ったが、この女は他に三人の男と関係を持っていた。
男は、妻を殺す為アリバイ工作をして我が家に帰ったが、既に妻は殺されていた…
無実の罪で服役し、二年後冤罪判決を受けた男は、幼い娘と貧しい生活を送る。真犯人を探し出し、復讐する為に…
いつになったらタイトルの「ほくろ」が出てくるのかと読んでいたが、大分終盤になってからだった。

おとしもの
ショートコント。

黄色の寝衣(ねまき)
閉店後の百貨店で起きた転落事件と刺殺事件。
探偵趣味家で時々探偵小説を書いているとゆう神部(かんべ)君という者がシロウト探偵するんだけど、私はこいつが真犯人だと思っていたよ。
だって事件があった日に遊びに来ていたやつを引き止めて泊まらせるなんて、アリバイ作りの為だと思っちゃうじゃない。

幽霊写真
友人のカメラに写りこんだ事故死した友人の幽霊。
この友人というやつがやってきて「俺ァあいつを事故に見せかけて殺したんだ」とひとしきり喋ってピストル自殺する。
迷惑なやつだよねぇ、掃除大変だろうなぁ。

セルを着た人形(連作「A1号」第五話)
作家仲間の集まりに突然やってきた男が体験した、ダイヤの指輪紛失事件の話。
A1号と名付けられた怪盗をテーマに、作家たちが書いた短編らしい。

八月十一日の夜
元夫殺しの容疑で裁判を受ける、という設定の探偵劇用のシナリオ。
出演は、被疑者、証人1(被疑者の元同僚)、証人2(被疑者の愛人)、証人3、弁護士、検事、判事、陪審員数人。
私は知らんかったけど、実は日本でも陪審員参加の裁判を昭和3年から昭和18年まで行っていたんだって。
ただ、ウィキによると、現在日本で行われている裁判員制度とはなんか違う制度らしい。良く判らんけど。
Ⅰにあった「反対尋問」みたく逆転劇があるかと期待してたけどそんな事はなかった。がっかり。

小さな事件
江戸時代の司法のありようを書いたショートショート。
冤罪なのに拷問されて渋々自白したら無関係の人が12人も拷問被害にあって、結局拷問死させられちゃったりする話。

抱茗荷の説
青空文庫既読。
これ、最後は間違い殺人だよね。父の罪を悔い、少女に尽くそうとする少年と、親の敵をじわじわと追い詰めて真相を見定めようとする少女。

少年と一万円
マァ、大団円ってやつですか。

・評論・随筆篇
ヒヤリとした話/車庫/事実問題と推理/白蟻の魅力/探偵小説と犯罪事実小説/ペンぬり犯人/犯罪から裁判まで/探偵劇のこと/あの頃/探偵小説思い出話/日本人ばなれの嘉七さん/月蝕について/アンケートほか
解題ページ、何故か車庫だけ創作篇に…車庫入れした電車で盗みが頻発するから職員が車内に張り込みしてたら呻き声が聞こえて、ヒィイホラーか!と思って声のする方確認したら男が車輪の下敷きになっていて断末魔してたってゆう話。こわー。
事実問題~は、事件があるとマスコミから犯人像について取材きたよって話。不木の話もふいに出てきて泣くぞコラ。以下犯罪実録めも↓
 玉の井のバラバラ氏事件:1937年3月7日発覚同年10月解決。バラバラ殺人という言葉が初めて使われた事件でもあるとか
 龍野六人殺し:1926年5月16日発覚の一家惨殺事件
 神戸の税関に陸あげされた上海発の死体:1933年8月7日発覚。MK.Q.H.MANと署名されたトランクに女性の死体が詰められていた
 車次の首だけ事件:1933年9月6日、行李の中に収められた甕の中から人間の頭蓋骨が発見された事件。「車次様」と書かれた包装紙が犯人逮捕に繋がった
嘉七さんは、酒井嘉七の事。
『月蝕』は木々高太郎の小説。直木賞かなんかをとったんだっけ。『新月』の続編。
※直木賞をとったのは『人生の阿呆』でした。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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