毒草を食べてみた／植松黎

2000年発行だからちょっと古い情報だけど、久し振りにノンフィクション読んだ。
有名な有毒植物からあんま知らない有毒植物まで。
筆者が実際に食べてみた話から、殺人に使用された毒、古代から処刑に使われた毒、宗教の儀式として使われた神聖な毒、など。時代や使用する人種によって良薬にも毒薬にも使われてきた毒のお話。

以下本文に登場する有毒植物と症状の個人的メモ

・ドクウツギ／ドクウツギ科・ドクウツギ属／コリアミルチン、ツチン：痙攣、嘔吐
・バイケイソウ／ユリ科・バイケイソウ属／ジェルビン、ヴェラトラミン、サイクロパミン：嘔吐、顔面痙攣、血管拡張、妊娠14日目に摂取すると胎児の奇形を誘発する（単眼）
・キョウチクトウ／キョウチクトウ科・キョウチクトウ属／オレアンドリン、アディネリン：心臓毒
・トリカブト／キンポウゲ科・トリカブト属／アコニチン、メサコニチン、ヒパコニチン：痙攣、発汗、不整脈
・フクジュソウ／キンポウゲ科・フクジュソウ属／アセボトキシン：心臓毒
・キナ／アカネ科・キナノキ属／キニーネ：精神障害、溶血作用
・バッカク／バッカクキン科・バッカクキン属／エルゴタミン、エルゴトキシン、エルゴクリスチン：精神錯乱、幻覚、血管収縮、壊死
・シキミ／シキミ科・シキミ属／アニサチン：痙攣、意識障害
・ドクゼリ／セリ科・ドクゼリ属／シクトキシン：痙攣、意識障害
・アサ／アサ科・アサ属／テトラヒドロカンナビノール：麻薬作用、精神錯乱、せん妄
・スイトピー／マメ科・レンリソウ属／β-N-〈γ-l-グルタミール〉アミノプロピオニトリル：頸椎麻痺
・ヒガンバナ／ヒガンバナ科・ヒガンバナ属／リコリン：嘔吐、皮膚炎
・スズラン／ユリ科・スズラン属／コンバラトキシン、コンバラトキソール、コンバロサイド：心臓毒
・タバコ／ナス科・タバコ属／ニコチン：神経障害、呼吸麻痺、嘔吐、不整脈
・コカ／コカノキ科・コカ属／コカイン：麻薬作用、局所麻酔作用
・ジギタリス／ゴマノハグサ科・ジギタリス属／ジギトキシン、ジギタリン：心臓毒
・イヌサフラン／ユリ科・コルチカム属／コルヒチン：免疫機能低下、脱毛、腎臓障害、下痢
・インドジャボク／キョウチクトウ科・インドジャボク属／レセルピン、アジマリン：神経遮断作用、血圧降下作用、瞳孔縮小
・クラーレノキ／マチン科・ストリキノス属／クラリン、トキシフェリン：呼吸麻痺、筋弛緩作用
・マチン／マチン科・マチン属／ストリキニーネ、ブルシン：痙攣、呼吸麻痺、嘔吐、血圧上昇作用
・ストロファンツスキョウチクトウ科・ストロファンツス属／ストロファンチン、ウワバイン：心臓毒
・イラクサ／イラクサ科・イラクサ属／アセチルコリン、ヒスタミン、セトロニン：皮膚炎、嘔吐
・ケシ／ケシ科・ケシ属／モルヒネ、コデイン、パパべリン：麻薬作用、鎮痛作用
・クサノオウ／ケシ科・クサノオウ属／ケリドニン、プロトピン、ベルベリン：皮膚炎、胃の大量出血
・スイセン／ヒガンバナ科・スイセン属／リコリン：皮膚炎、嘔吐
・オトギリソウ／オトギリソウ科・オトギリソウ属／ヒぺリシン：色素毒、皮膚炎、壊死
・アセビ／ツツジ科・アセビ属／アセボトキシン：嘔吐、下痢、腸からの大量出血
・マンドレーク／ナス科・マンドレーク属／スコポラミン、ヒヨスチアミン、アトロピン：精神錯乱、せん妄
・ヒヨス／ナス科・ヒヨス属／ヒヨスチアミン、スコポラミン、アトロピン：精神錯乱、せん妄、幻覚
・ベラドンナ／ナス科・ベラドンナ属／ヒヨスチアミン、アトロピン、スコポラミン：幻覚、せん妄、精神錯乱
・アイリス／アヤメ科・アヤメ属／イリジェニン、イリジン：皮膚炎、大量出血
・イチイ／イチイ科・イチイ属／タキシン、タキソール：痙攣、硬直
・ポインセチア／トウダイグサ科・ユーフォルビア属／フォルボール：皮膚炎
・クリスマスローズ／キンポウゲ科・クリスマスローズ属／ヘレブリン：嘔吐、皮膚炎、強心作用
・ビンロウ／ヤシ科・ビンロウ属／アレコリン：覚醒作用
・マオウ／マオウ科・マオウ属／エフェドリン：覚醒作用
・トウワタ／ガガイモ科・トウワタ属／アスクレピン：嘔吐、呼吸困難、痙攣、強心作用
・チョウセンアサガオ／ナス科・チョウセンアサガオ属／ヒヨスチアミン、スコポラミン、アトロピン：精神錯乱、せん妄、幻覚
・ペヨーテ／サボテン科・ウバダマサボテン属／メスカリン：精神錯乱、幻覚、嘔吐、運動障害
・ドクニンジン／セリ科・ドクニンジン属／コニイン：呼吸麻痺
・ニガヨモギ／キク科・ヨモギ属／ツーヨン：精神錯乱
・エゴノキ／エゴノキ科・エゴノキ属／エゴサポニン：魚毒、溶血作用
・ミトラガイナ／アカネ科・ミトラガイナ属／ミトラジニン：麻薬作用
・ゲルセミウム・エレガンス／マチン科・ゲルセミウム属／ゲルセミン、コウミン：痙攣、呼吸困難