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近々、『髑髏城』の改訳版が発売されると知って、買うか決めてないのに妙にそわそわしてて、
「アッ、バンコラン二作目読んでねーや」と気付いて借り読み。
ネタバレ書評で、悪魔的バンコランが出てるとゆうのも気になってたし…
バンコランはカーが最初に生み出した探偵役なんだけど、あまりにも悪魔的な性格の為、読者人気がイマイチでカー自身も「何でこんな探偵にしちゃったんだろ」と思っていたとか。
確かに…『夜歩く』ではそれ程気にならなかったけど、二作目はちょいちょい嫌なやつになってる。
でもバンコランの悪魔的な一面を強調しているというラストは結構好きなオチかも…
一番可哀想なのはあの刑事であって、一番同情するのは警部だわ…ツライ。
(映画「推理作家ポー 最期の5日間」を思い出した)

それにしても…カーの翻訳はだいたい悪訳って評判だけど、どのあたりが悪訳なんだろう…
そもそも悪訳の基準ってなに。
妹尾アキ夫の訳は特に悪訳ってのが定評だけど、フリーマンのソーンダイク博士シリーズはそれ程読み難くはないと思ったけど…
(※ドウやら、会話の語尾が「~かしら」とかになってるのがアカンらしい)
悪訳って、誤訳とか抄訳とはチガウのだね…読みやすさと違和感の無さが良い翻訳って事かな。
だとしたら私の数少ない翻訳読書歴における最高翻訳者は田中早苗だな!

+ + + + + + + + + +

ほいで感想。
キーンがジャック・ケッチの息子だったんだろうなとは思ったけど…
それにしてもやっぱり諸々のトリックは拍子抜けというか。いくら発達障害があるとしても死体とドライブするかしら。ちょっと話はずれるけど、催眠術にかかっている状態でも自分を傷付けたり他者を殺害したりってゆう行為は無意識下で拒絶反応起こして実行させられないってゆうし…うーん、「車を運転したい」ってゆう欲には負けちゃうのか知らん。
そもそもああゆう状態の人に共犯を頼むのもなかなか自滅行為だと思うけど。唆されて書類燃やしちゃってるしさ…
いろいろツッコミどころはあるけれど、最後のあの絵をイメージするとなかなかぞくぞくしますわな。
ぐてんぐてんに酔いつぶれてる禿頭の真上にぶら下がる罪人。
グリフィンが目を覚まして状況を把握した瞬間の恐怖を想像すると凄いよ。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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