名前は以前から知っていたけど、やっと読んでみました。
すっごく、おもしろいです!何でもっと高太郎の本出回ってないのよ!
初めて読む作家さんの本は、最初に読んだ作品が一番好きな作品になるのですが、
高太郎も然りで、「風水渙(ふうすいかん・易の卦のひとつ。風は水上を行いてとびちる、と言うらしい)」が一番好きです。
虫太郎みたいな機械トリックよりもこの人はカーの『皇帝の嗅ぎ煙草入れ』みたいな心理トリックが得意みたいですね、そうゆう点も私にとって読み易く受け入れ易い要素なんだと思う。
ここにだらだら感想というか、あらすじを書いたけど、誰も読まんだろうと思い畳む事にした。
興味あったら木々高太郎、おすすめです。
てゆうか木々さん、なんとあのパブロフ※の元で助手してたんだって!
ひえーーーー!!!すごいひと!!
この頃の小説家って学者さん多いよね、海野十三は数学者だったし。
※条件反射の実験(パブロフの犬)を行った、心理学を学ぶ上で超初期に出会う学者。
きぎ・たかたろう(1897-1969)
山梨県甲府市生まれ。大脳生理学者、小説家・推理作家。本名は林髞(はやしたかし)
1934年『新青年』に短編探偵小説「網膜脈視症」を発表しデビュー。
1937年『人生の阿呆』で第4回直木賞を受賞。
探偵小説芸術論を提唱し、『ぷろふいる』誌上で甲賀三郎と論争した事は有名。
すっごく、おもしろいです!何でもっと高太郎の本出回ってないのよ!
初めて読む作家さんの本は、最初に読んだ作品が一番好きな作品になるのですが、
高太郎も然りで、「風水渙(ふうすいかん・易の卦のひとつ。風は水上を行いてとびちる、と言うらしい)」が一番好きです。
虫太郎みたいな機械トリックよりもこの人はカーの『皇帝の嗅ぎ煙草入れ』みたいな心理トリックが得意みたいですね、そうゆう点も私にとって読み易く受け入れ易い要素なんだと思う。
ここにだらだら感想というか、あらすじを書いたけど、誰も読まんだろうと思い畳む事にした。
興味あったら木々高太郎、おすすめです。
てゆうか木々さん、なんとあのパブロフ※の元で助手してたんだって!
ひえーーーー!!!すごいひと!!
この頃の小説家って学者さん多いよね、海野十三は数学者だったし。
※条件反射の実験(パブロフの犬)を行った、心理学を学ぶ上で超初期に出会う学者。
きぎ・たかたろう(1897-1969)
山梨県甲府市生まれ。大脳生理学者、小説家・推理作家。本名は林髞(はやしたかし)
1934年『新青年』に短編探偵小説「網膜脈視症」を発表しデビュー。
1937年『人生の阿呆』で第4回直木賞を受賞。
探偵小説芸術論を提唱し、『ぷろふいる』誌上で甲賀三郎と論争した事は有名。
+ + + + + + + + + +
・風水渙
青年紳士(30代)と警視総監令嬢が主役の連作。
小僧と酒徳利/貧乏易者がダイヤの指輪の出所を探る話。小僧の正体は最後に明かされます。
四十指紋の男/当時絶対安全と謳われていた鍵のかかった密室から大金が盗まれた…このトリックは犯罪を助長するという理由で明らかにされなかったが、指紋を取る度指紋が変化する男のトリックは青年紳士からネタバラシがあります。
銀十二枚/貧乏の元に生まれ育った者の宿命。
獅子の精神病/ライオンでも精神病に罹るのか?猛獣を利用した殺人を暴く。
祖母の珊瑚珠/生前政治家だった祖父の「政治生命を救う」珊瑚珠の行方。
霜を履(ふ)む/およそ怨恨による殺人には無縁な男が入院先で殺害される。凶器は先を尖らせた編み物針、両手足と心臓を貫かれ、まるでキリストの磔のようである。
釣鐘草の提灯/20年前に失踪した女中が残した暗号を解く。青年紳士の出生の秘密が暴露される。
純情の指輪/政略結婚を迫られる令嬢は青年紳士を頼るが、彼は急遽満州へ行かねばならなくなり、替わりに古い指輪を手渡す。この指輪が切欠で縁談は白紙になった。指輪に隠された秘密とは。
これらが連作となっていて、続きは?青年紳士は帰ってきたの??ドウなの???
てゆうところで終わっているのが良いなぁと。
もっと読みたい!と思うところで終わってる。
外で食べるご飯と一緒ですな、もっと食べたいと思わせる量しか出てこない。あれちょっとチガウか。
・無実の判決
女中が買い物から帰宅すると、血まみれのピッケルを持った主人とベッドに横たわる妻の死体を発見する。状況証拠は全て夫の犯行を示しているが、女中はおろか、被害者の遺族すら夫の犯行を信じられずにいた。果たして夫は無実なのか。
これは特殊な心理が働いています。こうゆうふうにしか繋がりを持てない夫婦の苦悩と結末が哀しい。
・高原の残生
戦争中に起きた密室殺人は被害者の自殺として片付いた。戦後、当時判事をしていた老人が偶然訪れたホテルにはその自殺者の妹の娘が働いていて、その父親は過去に犯した罪をどうして罰さないのかと問う。
犯人も知らない密室のトリックの話。これも見事な心理トリック。
・白痴美
アトリエで発見された半裸の美女の死体は両腕が切断されていた。まるで「ミロのヴィーナス」のように。
この作品はミロのヴィーナスの失われた両腕はどんなだったか、という芸術ミステリの要素を含んでいます。結局この被害者は何で死んだの??死因すら不明のままでもやもやする。
・桜桃八号
仕事で東北へ出張した父親の衣服が東京の古着屋で売られていたのは父親が殺害されたからなのか。
「猫柳」でもちょい役で出てくる探偵がすーごく地道な張り込みとかで犯人を暴く話。派手なところはないけど、実際の探偵ってこんな感じなんだろうなー。
なかなか解決出来なくて少しずつ探偵が信用を失っていくところが第三者の目を通してさらっと書かれてるのもいい感じ。
・猫柳
前半は、事業に失敗した父親が飛び込み自殺した為、保険金で何とか住処を失わなくて済んだ娘が「死んだのは本当に父親なのだろうか、身代わりを自分にみせかけて殺したのでは」という思想に至るまで。
後半は恋をした相手が父親の身代わりとして殺された男の息子ではないかという、愛と罪悪感の間で苦悩する話。
突然父親を失った女学生の心理が、現実を否定する為に父を犯罪者に仕立てるってゆう、恐ろしい妄想が実は現実で、しかもそれとは知らずに被害者の息子を深く愛してしまうとはなんて因業。
これも連作にする予定だったらしいけど続編はない。読みたかったなー…
・秘密思考
この作品も好きです!探偵物の創作落語で名人になった落語家は、特に「指紋」のネタをよく演る。実はその落語の下敷きとなった事件は彼の家族が巻き込まれたものだった。
20年の長い年月を経て、ついに事件の真相に気付くが真犯人は法律で裁く事が出来ないというもどかしい終わり。すごく哀しい話。
・心眼
盲目のヴァイオリニストは自分が失明した原因を作った女を妻として旅芸人を続けていたが、ある時迷宮入り事件を解決する機会を得る。
「夫を愛しているのだろうか」と自問する妻が主役。しかしこれも哀しいオチ…
・詩人の死
タイトル通り、天才的な詩人が留学先のカフェで死んでしまう。自殺らしいが、その動機は何だったのか。
自分の思想の中に生き、そしてその思想の為に生きる事に絶望してしまったのだと解釈したけど、良く判らない。
・騎士出発す
これは…犯人は判明したけど、主人公も一枚噛んでいるような、思わせぶりな終わり方。
青年紳士(30代)と警視総監令嬢が主役の連作。
小僧と酒徳利/貧乏易者がダイヤの指輪の出所を探る話。小僧の正体は最後に明かされます。
四十指紋の男/当時絶対安全と謳われていた鍵のかかった密室から大金が盗まれた…このトリックは犯罪を助長するという理由で明らかにされなかったが、指紋を取る度指紋が変化する男のトリックは青年紳士からネタバラシがあります。
銀十二枚/貧乏の元に生まれ育った者の宿命。
獅子の精神病/ライオンでも精神病に罹るのか?猛獣を利用した殺人を暴く。
祖母の珊瑚珠/生前政治家だった祖父の「政治生命を救う」珊瑚珠の行方。
霜を履(ふ)む/およそ怨恨による殺人には無縁な男が入院先で殺害される。凶器は先を尖らせた編み物針、両手足と心臓を貫かれ、まるでキリストの磔のようである。
釣鐘草の提灯/20年前に失踪した女中が残した暗号を解く。青年紳士の出生の秘密が暴露される。
純情の指輪/政略結婚を迫られる令嬢は青年紳士を頼るが、彼は急遽満州へ行かねばならなくなり、替わりに古い指輪を手渡す。この指輪が切欠で縁談は白紙になった。指輪に隠された秘密とは。
これらが連作となっていて、続きは?青年紳士は帰ってきたの??ドウなの???
てゆうところで終わっているのが良いなぁと。
もっと読みたい!と思うところで終わってる。
外で食べるご飯と一緒ですな、もっと食べたいと思わせる量しか出てこない。あれちょっとチガウか。
・無実の判決
女中が買い物から帰宅すると、血まみれのピッケルを持った主人とベッドに横たわる妻の死体を発見する。状況証拠は全て夫の犯行を示しているが、女中はおろか、被害者の遺族すら夫の犯行を信じられずにいた。果たして夫は無実なのか。
これは特殊な心理が働いています。こうゆうふうにしか繋がりを持てない夫婦の苦悩と結末が哀しい。
・高原の残生
戦争中に起きた密室殺人は被害者の自殺として片付いた。戦後、当時判事をしていた老人が偶然訪れたホテルにはその自殺者の妹の娘が働いていて、その父親は過去に犯した罪をどうして罰さないのかと問う。
犯人も知らない密室のトリックの話。これも見事な心理トリック。
・白痴美
アトリエで発見された半裸の美女の死体は両腕が切断されていた。まるで「ミロのヴィーナス」のように。
この作品はミロのヴィーナスの失われた両腕はどんなだったか、という芸術ミステリの要素を含んでいます。結局この被害者は何で死んだの??死因すら不明のままでもやもやする。
・桜桃八号
仕事で東北へ出張した父親の衣服が東京の古着屋で売られていたのは父親が殺害されたからなのか。
「猫柳」でもちょい役で出てくる探偵がすーごく地道な張り込みとかで犯人を暴く話。派手なところはないけど、実際の探偵ってこんな感じなんだろうなー。
なかなか解決出来なくて少しずつ探偵が信用を失っていくところが第三者の目を通してさらっと書かれてるのもいい感じ。
・猫柳
前半は、事業に失敗した父親が飛び込み自殺した為、保険金で何とか住処を失わなくて済んだ娘が「死んだのは本当に父親なのだろうか、身代わりを自分にみせかけて殺したのでは」という思想に至るまで。
後半は恋をした相手が父親の身代わりとして殺された男の息子ではないかという、愛と罪悪感の間で苦悩する話。
突然父親を失った女学生の心理が、現実を否定する為に父を犯罪者に仕立てるってゆう、恐ろしい妄想が実は現実で、しかもそれとは知らずに被害者の息子を深く愛してしまうとはなんて因業。
これも連作にする予定だったらしいけど続編はない。読みたかったなー…
・秘密思考
この作品も好きです!探偵物の創作落語で名人になった落語家は、特に「指紋」のネタをよく演る。実はその落語の下敷きとなった事件は彼の家族が巻き込まれたものだった。
20年の長い年月を経て、ついに事件の真相に気付くが真犯人は法律で裁く事が出来ないというもどかしい終わり。すごく哀しい話。
・心眼
盲目のヴァイオリニストは自分が失明した原因を作った女を妻として旅芸人を続けていたが、ある時迷宮入り事件を解決する機会を得る。
「夫を愛しているのだろうか」と自問する妻が主役。しかしこれも哀しいオチ…
・詩人の死
タイトル通り、天才的な詩人が留学先のカフェで死んでしまう。自殺らしいが、その動機は何だったのか。
自分の思想の中に生き、そしてその思想の為に生きる事に絶望してしまったのだと解釈したけど、良く判らない。
・騎士出発す
これは…犯人は判明したけど、主人公も一枚噛んでいるような、思わせぶりな終わり方。
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