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ニッポン樫鳥とあるけれど、洋題はThe Door Between (あいだの扉)で、最初のタイトルは『日本扇の謎』。単行本化にあたり、反日感情が高まっていた時期(1937年頃)だったからタイトルを変更したのではないかとされている。でも扇ぜんぜん出てこない。多分屏風の間違いじゃないかな・・・??
で、本編にはいつものJ・J・マックによる挨拶もなく、読者への挑戦もないので読み進める気力が低下していた。しかもこれは犯人も凶器消失トリックも覚えていたので、唯一犯行可能な無実の娘と私立探偵のやりとりとか警察の捜査とかにうんざりしながらだらだら読み。途中まではだらだらしか読めなかったけど、やはり解決編に近付いてくるとがんがん読める。金持ちで教養もあるのに死体発見時にいらんことして最有力容疑者となる無実の娘が、最初ははなもちならんと思っていたけど(結果を覚えていても過程は忘れているので新鮮な気持ちでこのあたりは読んでます)どんどん薄幸のヒロインになってゆくので同情的になる流され易い読者。最後のオチが好きなパタンです。『皇帝のかぎ煙草入れ』的な。
と、これで終わりだと思いきやどんでんがえしが待っていたよ流石クイーン!
これは完全にネタバレになるので端折っとく。こうゆう心理トリックだいすきです。
それにしても今回のクイーン警視は完全に道化で哀しい。『クイーン警視自身の事件』が読みたい。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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