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日本の探偵小説の父江戸川乱歩と、愛知県蟹江町出身の生理学者で医学博士・俳人でもある小酒井不木との往復書簡集。DVD付。

始まりは、大正12年7月。
乱歩(当時29歳)がデビュー作「二銭銅貨」の批評を不木(当時33歳)に依頼する手紙を送った事から。
当時乱歩は様々な職業を転々としながら探偵趣味の短編を執筆していた。
不木は医学界での大御所。更には俳句の世界でも有名、文壇でもSF作家として大先生であった。という。
乱歩の才能を見抜いた不木は、どんどん小説を書く事を推奨する。
作家としてやっていけるかと悩む乱歩の後押しをしたのも不木だし、東京で生活するのは作家としてプラスになる、と背中を押したのも不木。
不木は、探偵小説家・江戸川乱歩の生みの親でもあるのだ。

なんでこの本を借りたかと言うと、二人が本名でやりとりしてるのが面白かったから。
(乱歩は平井太郎、不木は小酒井光次)
読み進めていくうちに(途中で解説とか論考を読んじゃったので)涙腺ゆるむゆるむ。
う、う、う、…乱歩のばか!もっと不木を構ってやってよ!
不木から乱歩へ宛てた手紙と葉書は120通収録、乱歩から不木宛は33通。
この差!!!
乱歩宛の手紙は、乱歩の自分蒐集癖も相まって割と揃っているようだけど、不木宛は何通か散逸しているらしい。
うーん、乱歩は他人宛の書簡も自分でとっておく用に複写していたらしいから、不木邸になくても立教大学の旧乱歩邸を家捜しすれば出てくるのかも。多分何十年もかかる仕事だろうな。

書簡のやりとりは大正14年をピークに、病気で名古屋から滅多に出られない不木が再三乱歩を名古屋に来させようと画策するも、それをやや面倒に思っていた乱歩がのらりくらりと交わして激減。
乱歩が不木と疎遠になってゆくのは、自身のスランプがあったり、不木の過剰なまでの乱歩への傾倒、それを快く思わぬ名古屋在住の国枝史郎との確執など、諸々の原因があったよう。
昭和4年3月30日、不木は乱歩に最後の葉書を送り、二日後の4月1日死去。四月馬鹿であり、突然の事でもあったので皆なかなか信じなかったという。38歳であった。
不木は結核を患っていたのだが、死因は急性肺炎。横溝正史曰く、正史の弟が不木を見舞った際、中村進治郎が付いていった。中村は美男子で、人を惹きつける力が相当あったらしく、すっかり中村を気に入った不木は駅まで二人を見送りに出た。その時風邪をひき、それが原因で肺炎になった、との事。
因みに中村進治郎は俳優。ある女性と心中したのだがうっかり生き延び、相手は死亡。それ故謀殺ではないかと拘留される。釈放されたが1年後に自殺。
彼に関わって亡くなった人は心中相手を含めて三人ほどいるので、正史は中村が不木を殺した犯人、とみなしていたのだという。呪われた美青年、てやつだと信じてたようです。

書きたい事はイッパイあるけど、ありすぎて何を書こうとしてたのか忘れる。
取り敢えずこれは書いときます、「屋根裏の散歩者」。
自称ミステリおたくとゆってる私ですが、乱歩は大学の講義で必要だったので読んだのが初めてでして、「人間椅子」「二銭銅貨」「心理試験」「パノラマ島奇談」「押絵と旅する男」「芋虫」あたりが収録された角川ホラーの短編集だったと思う、それと「D坂の殺人事件」を教本にした講義でした。
その時は小説より先に、陣内孝則さんが明智を演じたテレビドラマを見ていたので、原作とドラマのギャップ(しかもD坂は金田一みたいな書生風明智である)に戸惑った為、他の作品を読む気にならなかったのだけど。あと、藤井隆が明智小五郎の孫役で主演してた「乱歩R」というドラマも放送されてた。なつかしー。
閑話休題。
往復書簡で、乱歩の父が喉頭癌の為、口をあけて眠る姿を見て屋根裏執筆の着想を得たのではないか、という解説がある。
父親の回復を望みながら小説内では一種の「父親殺し」を行った、とも受け取れる。と書かれている。
ななななるほどどーー!そうゆう読み方もあるんだね!
と思ったの。心理学専攻してて、当時は全然そんな事思わなかった。なんの為の大学だったんだと落ち込んだ。

うーむ、金田一の聖地・岡田町にばかり気を取られていたけど、灯台下暗し。
こんなに近くに探偵小説をポピュラにする為に尽力した御仁がおられたとは。
まずは不木巡礼の旅に出ねばならぬ。
いざ行かん蟹江町!
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ネット上でもちもち読んだ作品ばかりなので個別の感想は省略。
明治〜昭和です、最新の小説は全然読んでません^^^

・泉鏡花/夜行巡査
・海野十三/公開されてるの全部、あ、本業の著書以外だった
・大倉燁(てる)子/妖影
・大阪圭吉/公開されてるの全部
・岡本綺堂/半七捕物帳 他
・小栗虫太郎/絶景万国博覧会
・梶井基次郎/桜の樹の下には
・カフカ/変身(ななめよみした)
・国枝史郎/レモンの花の咲く丘へ
・小泉八雲/葬られたる秘密 耳無芳一の話 貉 雪女 ろくろ首
・甲賀三郎/殺人迷路、支倉事件以外
・小酒井不木/公開されてるの全部
・坂口安吾/足のない男と首のない男 阿部定さんの印象 阿部定という女 桜の森の満開の下 タイトル忘れたけど、時代に付いていけないおっさんの話も読んだ
・素木しづ/三十三の死
・西尾正/陳情書 墓場 放浪作家の冒険
・浜尾四郎/悪魔の弟子
・林不忘/釘抜藤吉捕物覚書 口笛を吹く武士 早耳三次捕物聞書
・久生十蘭/顎十郎捕物帳 キャラコさん 藤九郎の島 肌色の月 平賀源内捕物帳
・ビョルンスティエルネ・ビョルンソン/鷲の巣
・平林初之輔/公開されているミステリっぽいタイトル全部
・牧逸馬/実録犯罪系全部
・松本泰/公開されてるの全部
・矢崎嵯峨の舎/初恋
・山下利三郎/誘拐者 流転
・山本禾太郎/仙人掌の花 抱茗荷の説
・夢野久作/ア行カ行サ行以外読んだ、下から読んでるのです
・渡辺温/公開されてるの全部

ミステリだと思って読んだら全然違ってた系もちらほら…
高校の時、安部公房が推理小説家だと思って『砂の女』読んだ時から成長してません^^^面白かったけどね、砂の女。
祖母が誰かと行く予定だったけど、相手が期限切れたと勘違いしてチケット捨てちゃったからってんで貰った優待券で行ってきました。
タピスリーって何ぞや??と思ったけど、タペストリーの事だそうです。へー

シャガールの絵を、タピスリー作家のイヴェット・コキール=プランスという女性が監修して作ったでっかいタペストリーが半数ほど。
すっごいよー、シャガールの、筆のかすれとか、色彩とかを糸で再現してるの。
制作指示書の下絵も展示されてたけど、モウ暗号です、サッパリ判らん。
それを、職人さん達が手作業で織り織りしてたのね…気が滅入るわ。
なかなか面白い展示だったけど、シャガール展と冠している割に作品の点数は多くない。タペストリー大きいからね、場所とっちゃってんよ。
タペストリーで作られた模写の精密さも凄いけど、もっとシャガールの絵を展示して欲しかったなー、陶器の作品とか。
点数が少ないので20分位で全部見てしまった。
入場料分じっくり楽しめる作品数揃えて欲しいところ。
ま、優待券だから良いけど!

昨日の相棒…甲斐とおる 昭和58年7月7日生まれ…タメ^^^
神保さん^^^出てたウレシイ^^^
「神戸は腰抜かしてましたよ」→「お大事に」
このやりとり^^^不毛^^^
名古屋イラストレーターズクラブ展のDM貰ったり展示してるよメール頂いたので金曜日仕事帰りにのたくた行ってきました。
時間が無いのでデジタルはちらっと見る程度にしてアナログをじっくり見てきました。
デジタルを蔑ろにしている訳ではないけど(PCないと仕事出来ないし)、なんつか、デジタル絵ってわざわざB1で出力するものなのか?と思うのです。
PC使えば良く判らん技法でちゃちゃっと綺麗っぽく上手っぽく仕上げる事は簡単だと思うけど、それってやっぱなんかうすっぺらく感じてしまうのです。
昭和生まれだからか最新技術に対して偏見とか諸々あるわたし。
手描きというか、手作業とゆうか、完成したものを見て、どんな技法を使っているのか、どんな画材を使っているのかってのを考えながら見るのが良いのです。
まーあんまりなにも考えずに見てるけどさぁ。画材はネームプレート見れば判るしな。
で、大体以下の感じで見てきました。

・手芸の作品がある、これ暇にまかせてちくちくしてたんかなー…(多分もっと作品制作という意識でちくちくされてると思うけど)
・おおおお…山内先生の絵だ!…相変わらずちょううまいなー…すげー、すげー(暫し見蕩れる)
・うおー、透明水彩!!この色の滲ませ具合とか…!うおー…あッ赤とんぼ!すずめ!(じっくり滲みを観察…私には無理だ!)
・あッ、山崎先生^^^使いまわしジャン!新作じゃないのかー…しかし細かいなー、そういやついに運転禁止になったそうです山崎先生^^^
・ほげー、ちょうリアルな着物美人!しかも鉛筆!すげー…(一心に見つめる…この、足元へ下がるにつれて薄くなってくグラデーションとか…ブツブツ)
・岡先生(直接関わりがないけど、社長の話を聞いているので勝手に知ってる先生)の絵に描かれてるのはお孫さん意識してるんだろーなぁ、多分これ岡先生自身だろうな。
・カエル!カエル可愛い!おしり可愛い!エッシャーの無限ループ地獄絵図のようなカエルの飛び込みループ。かわいいいい よ!

愛知県美術館8階の奥の方で8日までやってます。入場無料!

入場無料といえば、優待券もらったのがあるから来週行かなきゃ!

あと、ポーの映画やるのね、観なきゃだわわわ。
ホームズがヒットしたから作ったんじゃなかろうかと穿った見方してしまうのは、単に私がひねくれているだけだらうか。
私のじゃなくて、高木彬光(1920年9月25日〜1995年9月9日)と、彼が生んだ日本の三大名探偵のひとり、神津恭介(1920年9月25日生まれ、O型、東京大学医学部法医学教室助教授、6カ国語に長け、ピアノの腕前もプロ級の美男子)の誕生日である。
良し、独りで誕生日祝いするぞ(なんのために…??)

そろそろ絵も描かなきゃなァ…脳内では何点か描けてるんだけどなァ。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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