大学がいいな、二ヶ月近く夏休みだったもの。まーバイト三昧だった気がするけど。
で!
社会人的夏休み搾取計画といたしまして、先に宿の予約を取って事後報告しました。
平日旅だーいやっほー!
18切符も買ったし、あとは電車の時間と乗換調べて、回りたいところをそこそこ調べておかねば。
そーいや専門学校時代、18切符のシステムを知らない友人に、18切符で旅する事ゆったら
「さえさん…20代も半ばで18歳って…サバ読みすぎじゃん…」
的な眼で見られた記憶が蘇る^^^
名前は「青春18きっぷ」だけど、老人からおこさままで幅広い年齢に対応しているのよ。
二泊三日旅と、あとは県内ぶらり旅!わくわく。
ちょっとずつ荷物まとめにとりかからねばーわくわく。
で!
社会人的夏休み搾取計画といたしまして、先に宿の予約を取って事後報告しました。
平日旅だーいやっほー!
18切符も買ったし、あとは電車の時間と乗換調べて、回りたいところをそこそこ調べておかねば。
そーいや専門学校時代、18切符のシステムを知らない友人に、18切符で旅する事ゆったら
「さえさん…20代も半ばで18歳って…サバ読みすぎじゃん…」
的な眼で見られた記憶が蘇る^^^
名前は「青春18きっぷ」だけど、老人からおこさままで幅広い年齢に対応しているのよ。
二泊三日旅と、あとは県内ぶらり旅!わくわく。
ちょっとずつ荷物まとめにとりかからねばーわくわく。
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落語だけど、探偵趣味のある創作落語。
口演されたものを記者が速記で書いたものを新聞に連載したところ大評判だったとの事。
因みに、記録用に口演したものは、実際の寄席で口演したものとはちょっと違うらしい。
マァ、嫌がらせで演目を先に演られないように創作したのが始まりなんだから、同じものを速記されちゃまずい訳だけど。
・創作篇
西洋人情話英国孝子ジョージスミス之伝
→これはチャールズ・リードという作家の『Hard Cash』を翻案したものだそうです。
日本人にも馴染み易いように、人物名は日本人の名前に、地名も日本に置き換えて口演されたとの事。
この配慮は、のちに涙香が翻案作品を発表する時に手本にしたのではないか??とも考えられると解題に記されている。うーむ、奥深い!
大金を持ってやってきた商人を宿の主人が殺して横領、宿は繁盛していくが殺された商人の家族は没落、母は失明寸前、姉は武家の誇りを持って身売りだけはしないが弟の稼ぎだけでは明日の暮らしすら不安という状況に。
昔商人に恩を受けたという大工とひょんな事から再開し、同情した大工が所謂探偵をして事件の真相を探り出すという筋。
商人を殺した宿屋の主人は悪人だけど、その動機が実は…というのでちょっと見直す。
一番の悪人は又作とお虎婆さんです。
侠骨今に馨(かんばし)く賊胆猶ほ腥(なまぐさ)し松の操美人の生埋(いきうめ)
→夫の悪事を目撃してしまい、生きたまま棺桶に入れられ埋められた妻を救うという話の翻案。
生き埋め、とあるけど、実際は棺桶に入れられてお寺の地下に閉じ込められるだけである。
最後に、夫の悪事を知りながらも夫を守るために自害しようとした妻の思いを知った夫は己の罪を悔い切腹して大団円。
欧州小説黄薔薇(こうしゅうび)
→悪女の話だよーーこわやこわや。
ところで、最後に沸いて出た63人の書生達は一体何者だったんだろう…???
一箇所にわらわら増殖する63人の書生の図が一番恐いかも。
雨夜の引窓
→長編の冒頭部分、らしい。三悪人って書いてあるのに一人しか出てこないから、あれ??てなる。
指物師名人長二
→これ面白いよー、落語で聞いてみたい!
冒頭で、いかに長二が優れた職人であるか、またどんな心根の持ち主かを説明し、次に不幸な生い立ちが判明する、さらに自分を捨てた親と再会、そして殺害という流れ。
長二の技を惜しむ人々は、何とかして彼を生かしておきたいのだけど、本人は実の親を殺したのだから死罪にしろと聞かない。
困った奉行はなんとかして長二を助けようと被害者の過去を洗うのである。ううん、探偵趣味ィ~~。
で、被害者の意外な過去が判り、名奉行のお裁きで長二は親殺しの罪から一転、仇討ちを成したとして褒美を頂く。更に大身代の正式な跡取りとなり公儀から指物御用達を仰せ付けられ大出世。
すごいどんでんがえしだなー。
・資料篇
「名人長次」になる迄―翻案の怪路
→馬場狐蝶が「円朝の『名人長次』の元ネタの出所が判ったよ!」という話である。
因みに、長「次」と表記されているのは誤植ではなく、歌舞伎で演じられるようになってからの表記が「長次」になったので、それを踏襲しての事だと思われる。らしい。
親殺しの話
→「名人長次」の元ネタである、モーパッサンの『Un parricide』をフランス語の先生が話したのを有島幸子という方がメモったもの。ややこしいなぁ。
男女の遺体が発見され、鋭利な刃物で刺し殺されたものだと判る。のちに指物師が自首してきて裁判が開かれる。腕の良い職人だので処刑されるのを惜しんだ弁護士が「被告人は俄かに発狂して殺してしまった」と刑事責任能力が無い事を主張。
しかし指物師は「あれは私を捨てた両親である。いつくしむべきはずの子どもを捨てた非道の親に対して復讐をしたのだ。処刑されるのが当然の我が命、発狂したとして罪を逃れさせられるなんて心外だ」と全てを告白する。
さて、裁判長はこの可哀相な指物師にどのような判決を下すのだろう。
という話。え?結果は??指物師はドウなっちゃうの??と、なんとも頼りない終わり方である。
翻案の「長二」のが随分探偵趣味が出ていて面白かった。
さんゆうてい・えんちょう(1839-1900)
江戸生まれ。本名は出淵次郎吉
父は音曲師の橘屋円太郎で、1845年に橘屋小円太を名乗り6歳で初舞台を踏む。
47年、父の師匠である二代目三遊亭円生に内弟子として入門、55年に円朝と改名し真打になる。
しかしあまりの巧さに嫉妬され、円朝が演ずる演目を円生らが先に演じるという妨害を受ける。
そのため誰も演じる事の出来ない創作落語を口演するようになる。
口演されたものを記者が速記で書いたものを新聞に連載したところ大評判だったとの事。
因みに、記録用に口演したものは、実際の寄席で口演したものとはちょっと違うらしい。
マァ、嫌がらせで演目を先に演られないように創作したのが始まりなんだから、同じものを速記されちゃまずい訳だけど。
・創作篇
西洋人情話英国孝子ジョージスミス之伝
→これはチャールズ・リードという作家の『Hard Cash』を翻案したものだそうです。
日本人にも馴染み易いように、人物名は日本人の名前に、地名も日本に置き換えて口演されたとの事。
この配慮は、のちに涙香が翻案作品を発表する時に手本にしたのではないか??とも考えられると解題に記されている。うーむ、奥深い!
大金を持ってやってきた商人を宿の主人が殺して横領、宿は繁盛していくが殺された商人の家族は没落、母は失明寸前、姉は武家の誇りを持って身売りだけはしないが弟の稼ぎだけでは明日の暮らしすら不安という状況に。
昔商人に恩を受けたという大工とひょんな事から再開し、同情した大工が所謂探偵をして事件の真相を探り出すという筋。
商人を殺した宿屋の主人は悪人だけど、その動機が実は…というのでちょっと見直す。
一番の悪人は又作とお虎婆さんです。
侠骨今に馨(かんばし)く賊胆猶ほ腥(なまぐさ)し松の操美人の生埋(いきうめ)
→夫の悪事を目撃してしまい、生きたまま棺桶に入れられ埋められた妻を救うという話の翻案。
生き埋め、とあるけど、実際は棺桶に入れられてお寺の地下に閉じ込められるだけである。
最後に、夫の悪事を知りながらも夫を守るために自害しようとした妻の思いを知った夫は己の罪を悔い切腹して大団円。
欧州小説黄薔薇(こうしゅうび)
→悪女の話だよーーこわやこわや。
ところで、最後に沸いて出た63人の書生達は一体何者だったんだろう…???
一箇所にわらわら増殖する63人の書生の図が一番恐いかも。
雨夜の引窓
→長編の冒頭部分、らしい。三悪人って書いてあるのに一人しか出てこないから、あれ??てなる。
指物師名人長二
→これ面白いよー、落語で聞いてみたい!
冒頭で、いかに長二が優れた職人であるか、またどんな心根の持ち主かを説明し、次に不幸な生い立ちが判明する、さらに自分を捨てた親と再会、そして殺害という流れ。
長二の技を惜しむ人々は、何とかして彼を生かしておきたいのだけど、本人は実の親を殺したのだから死罪にしろと聞かない。
困った奉行はなんとかして長二を助けようと被害者の過去を洗うのである。ううん、探偵趣味ィ~~。
で、被害者の意外な過去が判り、名奉行のお裁きで長二は親殺しの罪から一転、仇討ちを成したとして褒美を頂く。更に大身代の正式な跡取りとなり公儀から指物御用達を仰せ付けられ大出世。
すごいどんでんがえしだなー。
・資料篇
「名人長次」になる迄―翻案の怪路
→馬場狐蝶が「円朝の『名人長次』の元ネタの出所が判ったよ!」という話である。
因みに、長「次」と表記されているのは誤植ではなく、歌舞伎で演じられるようになってからの表記が「長次」になったので、それを踏襲しての事だと思われる。らしい。
親殺しの話
→「名人長次」の元ネタである、モーパッサンの『Un parricide』をフランス語の先生が話したのを有島幸子という方がメモったもの。ややこしいなぁ。
男女の遺体が発見され、鋭利な刃物で刺し殺されたものだと判る。のちに指物師が自首してきて裁判が開かれる。腕の良い職人だので処刑されるのを惜しんだ弁護士が「被告人は俄かに発狂して殺してしまった」と刑事責任能力が無い事を主張。
しかし指物師は「あれは私を捨てた両親である。いつくしむべきはずの子どもを捨てた非道の親に対して復讐をしたのだ。処刑されるのが当然の我が命、発狂したとして罪を逃れさせられるなんて心外だ」と全てを告白する。
さて、裁判長はこの可哀相な指物師にどのような判決を下すのだろう。
という話。え?結果は??指物師はドウなっちゃうの??と、なんとも頼りない終わり方である。
翻案の「長二」のが随分探偵趣味が出ていて面白かった。
さんゆうてい・えんちょう(1839-1900)
江戸生まれ。本名は出淵次郎吉
父は音曲師の橘屋円太郎で、1845年に橘屋小円太を名乗り6歳で初舞台を踏む。
47年、父の師匠である二代目三遊亭円生に内弟子として入門、55年に円朝と改名し真打になる。
しかしあまりの巧さに嫉妬され、円朝が演ずる演目を円生らが先に演じるという妨害を受ける。
そのため誰も演じる事の出来ない創作落語を口演するようになる。
・創作篇
妖影/消えた霊媒女(ミヂアム)/情鬼/蛇性の執念/鉄の処女/機密の魅惑/耳香水/むかでの跫音/黒猫十三(とみ)/鳩つかひ/梟の眼/青い風呂敷包/美人鷹匠/深夜の客/鷲娘/魂の喘ぎ/和製椿姫/あの顔/魔性の女/恐怖の幻兵団員
「妖影」から「耳香水」までは、本人を髣髴とさせるS外交官夫人が探偵役の連作。助手の「私」がS夫人に聞いたり関わったりした事件を記したというホームズ-ワトスン形式。
だが正直探偵が推理を働かして犯人を追い詰める、というテイストではない。
偶ッ々、不審な行動を起こした人物を目撃したり、相手が勝手にS夫人が全てを知っていると勘違いして白状する、という偶然性に頼ったもの。
そのうえ、事件が解決しても関係者が自殺したり、なんだがもやもやするオチばかり…
犯行動機も男女間の感情の縺れか金かってとこでちょっとありきたり感も。
地位ある立場の人たちの、家や名前を汚してはいけないという強い感情が働いていて、当時の由緒ある家柄(あるいは職業)に対する誇りというか、人命より家が大事という風習が感じられます。
騒ぎを起こして醜聞で家名を汚す位なら、目の前で毒を呑んだ妻を見殺しにせざるを得ないなんて、今の時代じゃ考えられないよ。
ノン・シリーズものも、不幸な結婚をした妻が更に不幸になるパタンが多い。
「恐怖の~」は割と大団円だけど、うーん、そんな事件の締め方で皆納得するのかな?マァ夫が見つかった妻は喜んでたけど、元はといえばこの妻が軽率だった事が事件の発端の一因であるのだけど…
ちょっと納得いかないオチばかりかなァ…そーゆう時代背景なのかもしらんけど。
・随筆篇
心霊の抱く金塊/素晴しい記念品/蘭郁二郎氏の処女作―「夢鬼」を読みて―/今年の抱負/最初の印象/アンケート
「心霊~」は随筆だったんやね、創作かと思ってたわ。
「今年の抱負」にあるように、大倉さんは生活の為に発表済みの作品をリメイクして何パタンも新作書いてたようです、「一族の中の突然変異的性格の人物」とか「子殺し」とか、何度も繰り返されるモチーフがあります。
乱歩と不木の往復書簡を読んだわたくしとしては、「最初の印象」が印象的でした。
これは大倉さんと乱歩の話で、色んなこわい噂のあった乱歩に本の推薦文書いてもらう為かなんかでびくびくしながら会いに行った話や、戦後お金がないから全集を出版してもらえるように口利きして下さいと頼みに行った話とか、乱歩が実はとても面倒見の良い親切な人ですよってエッセイ。
なんかねー、これ読んでたら乱歩が不木にしてもらった事を後進にもしている感じがしたの、不木に恩返しするつもりで後輩の育成に助力しとったんかなーって…
うっ、うっ、ふぼくうう…(不木の晩年を思うと切なくなる病気)
おおくら・てるこ(1886-1960)
東京生まれ。別名・岩田由美、岩田百合子、丘ミドリ
父は国学者の物集(もずめ)高見。
現・お茶の水女子大学へ入学するも、父の反対で中退。その後中村吉蔵に師事。更に二葉亭四迷、夏目漱石に師事。
1909年「兄」でデビュー。その後外交官との結婚を機に筆を絶つ。離婚後、1934年に「妖影」で女流探偵小説家として再デビューを果たす。
妖影/消えた霊媒女(ミヂアム)/情鬼/蛇性の執念/鉄の処女/機密の魅惑/耳香水/むかでの跫音/黒猫十三(とみ)/鳩つかひ/梟の眼/青い風呂敷包/美人鷹匠/深夜の客/鷲娘/魂の喘ぎ/和製椿姫/あの顔/魔性の女/恐怖の幻兵団員
「妖影」から「耳香水」までは、本人を髣髴とさせるS外交官夫人が探偵役の連作。助手の「私」がS夫人に聞いたり関わったりした事件を記したというホームズ-ワトスン形式。
だが正直探偵が推理を働かして犯人を追い詰める、というテイストではない。
偶ッ々、不審な行動を起こした人物を目撃したり、相手が勝手にS夫人が全てを知っていると勘違いして白状する、という偶然性に頼ったもの。
そのうえ、事件が解決しても関係者が自殺したり、なんだがもやもやするオチばかり…
犯行動機も男女間の感情の縺れか金かってとこでちょっとありきたり感も。
地位ある立場の人たちの、家や名前を汚してはいけないという強い感情が働いていて、当時の由緒ある家柄(あるいは職業)に対する誇りというか、人命より家が大事という風習が感じられます。
騒ぎを起こして醜聞で家名を汚す位なら、目の前で毒を呑んだ妻を見殺しにせざるを得ないなんて、今の時代じゃ考えられないよ。
ノン・シリーズものも、不幸な結婚をした妻が更に不幸になるパタンが多い。
「恐怖の~」は割と大団円だけど、うーん、そんな事件の締め方で皆納得するのかな?マァ夫が見つかった妻は喜んでたけど、元はといえばこの妻が軽率だった事が事件の発端の一因であるのだけど…
ちょっと納得いかないオチばかりかなァ…そーゆう時代背景なのかもしらんけど。
・随筆篇
心霊の抱く金塊/素晴しい記念品/蘭郁二郎氏の処女作―「夢鬼」を読みて―/今年の抱負/最初の印象/アンケート
「心霊~」は随筆だったんやね、創作かと思ってたわ。
「今年の抱負」にあるように、大倉さんは生活の為に発表済みの作品をリメイクして何パタンも新作書いてたようです、「一族の中の突然変異的性格の人物」とか「子殺し」とか、何度も繰り返されるモチーフがあります。
乱歩と不木の往復書簡を読んだわたくしとしては、「最初の印象」が印象的でした。
これは大倉さんと乱歩の話で、色んなこわい噂のあった乱歩に本の推薦文書いてもらう為かなんかでびくびくしながら会いに行った話や、戦後お金がないから全集を出版してもらえるように口利きして下さいと頼みに行った話とか、乱歩が実はとても面倒見の良い親切な人ですよってエッセイ。
なんかねー、これ読んでたら乱歩が不木にしてもらった事を後進にもしている感じがしたの、不木に恩返しするつもりで後輩の育成に助力しとったんかなーって…
うっ、うっ、ふぼくうう…(不木の晩年を思うと切なくなる病気)
おおくら・てるこ(1886-1960)
東京生まれ。別名・岩田由美、岩田百合子、丘ミドリ
父は国学者の物集(もずめ)高見。
現・お茶の水女子大学へ入学するも、父の反対で中退。その後中村吉蔵に師事。更に二葉亭四迷、夏目漱石に師事。
1909年「兄」でデビュー。その後外交官との結婚を機に筆を絶つ。離婚後、1934年に「妖影」で女流探偵小説家として再デビューを果たす。