忍者ブログ
* admin *
[20]  [21]  [22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28]  [29]  [30
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

1963年発表。
端午の節句を祝う蒲陽の町で行われた競渡(きょうと)の最中、艇の選手が倒れた。自然死に見えたが毒殺されたと判り、狄判事はふるまい酒に毒を盛られたとみて内偵へ出る。そこで若い女性に用心棒として雇われ、地元の人間が「白夫人」の伝説を恐れて近寄らない商陸林にある廃屋まで送る事になったが、彼女は廃屋で殺されてしまった。彼女の夫・の話によると、かつて宮廷から消え失せた皇帝の真珠を買う為に夫人自ら使いを買って出たのだと言う…

蒲陽へ来て一年程経った頃の話で、馬栄、喬泰、陶侃が休暇をとっていて不在中の事件。洪警部が活躍してるけど、老体なんだから働き過ぎないでよお!と心配してしまう。『江南の鐘』では死に掛けてたし。
割と早い段階で犯人は嗜虐癖のある狂人だと判明してて、この「狂人」の犯人像として判事が「普段はその凶暴な欲望を抑圧して~」とプロファイリングしてるのが現在の犯罪心理学に通ずるところあって良かった。単なる気ちがいの犯行と片付けないところが良い。
怪奇現象と信じられていた 家崩壊のきっかけとなった出来事もきちんと解明されてるところとか、気まぐれで拾った亀の使い道とか。
最後の最後で判事による被害者への思い込みが解消して大団円なんじゃなかろうか。モヤっとした終わり方(狄判事の政治の理想と現実との乖離とか)が多い中、比較的ハッピーエンドの部類かと。
そんでモンゴル相撲の女力士・良(リャン)さん強過ぎ…
PR
2006年発表の、1935年の英国が舞台の作品。
クリスマスを祝う為に大佐の屋敷へ集まった友人達。しかし遅れてきた大佐の娘が連れてきた“招かれざる客”の所為で休暇は台無しになってしまった。そしてクリスマスの翌朝、その客は密室状態の屋根裏部屋で殺された。吹雪で屋敷に閉じ込められ警察とも連絡がとれない中、執事の提案で数マイル離れた隣人・元警部のトラブショウを呼ぶことになり…



閉館後の図書館で大学生が殺害された。
凶器は山田風太郎の『人間臨終図巻』。被害者の周りには「ま行」の作家の本が散らばり、『ラジコン刑事』の表紙イラストの顔に血で丸が書かれていた。更に「く」の文字が残されており、二つのダイイングメッセージから司書の一人が容疑者として浮上する。
しかし現場に呼び出された裏染は、ダイイングメッセージなんかに何の意味もないと言い放つ…

「作中で探偵が最終的に提示した解決が、本当に真の解決かどうか作中では証明できないこと」「現場に残された痕跡は、被害者が残したものか、犯人が捜査を撹乱する為に残した意図的なものか。探偵はそれをどうやって見極めるのか」的な後期エラリー・クイーン問題が取り扱われてて胸熱。いいねいいね!平成生まれはこうゆう解答を出したかー。
裏染の秘密も徐々に出てきてますます続きが気になるね!有紗ちゃんは今後も出てくるのかな…?
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。



なんでチャイナ服でパピヨンなんだチャウチャウちゃうんかいみたいな感じになってしまった。
パピヨン描きたかったけど人の服何も考えてなかったからコウなった全裸より良いデショ!

今年はちゃんと作品作ったり部屋を原状回復出来る範囲で改造したり切干大根料理作れるようになりたい。
・探偵小僧/世間を騒がせているびゃくろう仮面が白昼堂々と宝石を盗んでいった。次に狙うのは、吉川氏が持つ「日月の王冠」。それを阻止すべく立ち上がったのは新日報社の記者・三津木俊助と探偵小僧こと御子柴進君だった…
→変装が得意な怪人がアドバルーンで逃げたりとか、ほぼ乱歩の怪人二十面相と明智&小林少年である。鳩も出てくるしね。

・仮面の怪賊/細川侯爵家で行われたパーティーの最中に盗賊・道化仮面が現れ宝石類を盗んでいった。警戒にあたっていた篠崎警部は責任を問われ近いうちに辞職するだろうと噂されていた。事件から四十日程経ったある夜、自身もパーティーの警戒に参加していた私立探偵・保科の事務所へ吉井男爵から「道化仮面に狙われているらしいので助けてくれ」と電話がかかってきて…
→これまた乱歩的な話。道化仮面の正体も乱歩に同じのあるぞ。どっちが先かは知らんけど。

・王冠のゆくえ/天銀堂へ入った強盗が盗んだ筈の王冠が見付からず、店主は懸賞金をかけたので人々は宝探しに熱狂していた。花子は病気の母親を入院させる為、王冠を見付けたいと太郎に話した。同情した太郎は王冠の隠し場所の見当が付いていると言う勇と共に花子に協力するが…
→紙芝居、読者と太郎達へのヒントとして必要なのかも知らんが、あの小芝居がなければ王冠手に入れられたのに…何でいらんことしたの…

・十二時前後→犯人当て探偵クイズ懸賞のひとつとして『中学生の友』という雑誌に掲載されたもの。『横溝正史探偵小説選Ⅰ』の「十二時前後」、『横溝正史探偵小説選Ⅱ』の「目撃者」と同じトリックである。よこみぞおお…

・博愛の天使(エンゼル) ナイチンゲール→クリミア戦争美譚。ナイチンゲールの話。

・不死蝶(雑誌連載版)→文庫手放しちゃったから(引越し前に心を鬼にして250冊位断捨離した)細かいとこ比較できんけど、犯人のラストが大きく変更されているのね。私は特に人情味とか残された家族への配慮とかをフィクションに求めん方だので、こっちのラストのが好きかな。

そしてここからは未完の作品。↓

・女怪(ぢょかい)/完成してたら第一長編になっていたらしい。(けど、12月22日のニュースで幻の長編が発見されたってのがあったからドウなんだろ???)初期短篇に出てた山名耕助が主役のよう。
          良く似た三人の女が同一人物なのか、という筋。山名が探偵役と見せかけて岩野記者が探偵役なんじゃないかな!あと、桐原は途中で殺される予定だったと確信しとる。

・猫眼石の秘密/花売りの少女が持っている猫眼石の嵌った指輪に関する物語か。なんせ一話しかないから岸田青年と少女がラストで恋人になるんじゃない?てゆうフリしか拾えない。

・神の矢/三津木俊助が出てくる。『蝶々殺人事件』に続く由利先生の第二長編になる予定だったよう。
     ある村で「神の矢」を名乗る者から中傷誹謗の手紙がばらまかれ、何か悪い事がが起きようとしている、という『白と黒』の原型的な話。

・失はれた影/冤罪を晴らす為、整形して事件関係者に近付き真実を聞き出そうとする男の話。こいつあんまり賢くなさそうだけど、ちゃんと真相に辿り着けるんだろうか…
       この作品と「神の矢」が未完に終わったのは病気療養の為でもあったらしい。
BACK NEXT
calendar
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
profile
HN:
エグチマサヤ
趣味:
寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
忍者ブログ // [PR]

template ゆきぱんだ  //  Copyright: All Rights Reserved