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[創作篇]

・火の女神(セ・カカムイ):考古学者と助手は、アイヌの偶像・火の女神を譲り受ける為、ある集落を訪れる。しかし、火の女神は何者かに盗まれ…
→1871年以来、アイヌの風俗習慣を禁ずる布達があり、1923年にアイヌ出身の知里幸恵がまとめた『アイヌ神謡集』の序文からすると、「火の女神」が書かれた1939年にはアイヌの和人化政策がかなりすすんでいたと考えられるので、この作品に描かれたアイヌは存在しなかった可能性が高いらしい。

・馬鹿為の復讐:北星漁業の蟹工船に乗る馬鹿為は、難破した水産講習所の練習生が漁業監督のリンチに合い海に捨てられるのを目撃する。その後、無電が破壊され技師が遺書を残して失踪してしまう。更に事務長が不審死を遂げ…
→ご都合主義な流れだけど大団円で良い。

・旅行蜘蛛:苦行の為、廟堂に閉じ籠もっていた将軍が怪死する。更に貴陽都督とその第七夫人までもが謎の死を遂げ…
→こんな上手くいくのかしら。標的だってじっこしてる訳じゃあなかろうに。

・鴟梟(しきょう)の家:中国人家庭で起きた連続不審死。長男、次男、そして妹の家庭教師が命を落とした怪事は殺人なのではないかと疑う三男の孔令愷(コウレイガイ)。彼に大陸探偵として売り出し中の牧原一郎を紹介した西崎は、令愷と共に孔家へ訪れた…
→海野十三みあるトリックだ。牧原&西崎でシリーズ書けば良かったのにナァ。それにしてもあの二人に寛大な処置は出来んのではなかろうか…あの一件は絶対子どもごと抹殺する為積極的に協力してたと思うぞ…

・聖汗山(ウルゲ)の悲歌:私の甥・香坂淳一から送られた手紙――天山北路の偏狭での任務を終えた彼は、途中で知り合ったモンゴル人青年に勧められてラマ教大本山である聖汗山で行われる競馬に参加する事になった。道中親しくなったモンゴル人の娘は、生き別れた父である聖汗山の活仏に会う為に来たと言う…
→代表作とされる一遍。意外な人物の意外な正体(ややご都合主義か)や恋の意外な結末でちょっとほろ苦い終わり方。しかしマァ世相的に賛美される日本男児像って感じだな。

・彗星:日本人を母に持つ洪潔明(ホンチェンミン)は、抗日戦を忌避する為に空軍少壮士官から雑軍の一兵士に零落していた。米英を倒す時機を窺っていた洪だが、米空軍のアラン大尉からスパイの疑いをかけられ窮地に陥る…
→指紋からその人の性格を診断するやつ、面白いなー(科学的根拠の無い、当時の最先端科学の話は面白い。論とか)

・ブラーマの暁:反英運動を撲滅する為、英軍警備隊と警察が包囲する中、インド人のラウラ氏が時価二千ポンドの青色ダイヤと共に失踪してしまった。その後、菩提樹の梢に死体が発見される。地上五十フィート余りの高所に担ぎ上げられた死体の頭は七色の光が輝いていた…
→いやいや、死体の移動手間かけ過ぎじゃない??マァ、動機を考えるとそれ位しちゃうんかなぁ、撓田村事件のアレと同じ動機だよね。

・ヒマラヤを越えて
→ちょっと何書いてあるのか判らなかった。冒険小説とあるけどマァ時代的に間諜小説とかそうゆうやつ。

・阿頼度(あらいと)の漁夫:アライト島で鰊漁に従事する雄吉は、かつて漁業主として顔を利かせていた宗馬家の長男だった。家運挽回の為、一漁夫として出発したが…
→こうゆうニッポンダンジが求められてたんだろうなァってゆう話だわな。時代めぇ…

・真夏の犯罪:赤沢は仕事の邪魔をする片上審査課長を抹殺すべく、殺し屋を雇った…
→死体確認にのこのこ出掛けるとか、目撃されたらドウすんだ、アリバイ作ってろよォって思ったけど、意外な展開。どーりで手間のかかる殺害方法にした訳だ…

・サブの女難
・サブとハリケン
→「地下鉄サム」を元ネタにした、地下鉄専門のスリ・サブを主人公にした作品。隼お秀の方が面白いかな…

[付録篇]
以下は中村美与子と同一人物と思われる中村美与の作品。

・獅子の爪:サーカスの猛獣使いが高額の生命保険をかけた後に突然死してしまう…
→1927年発表。



・火祭:連続放火事件の四件目が起きた現場に現れた民謡歌手。不審に思った刑事は職務質問をするが、五件目の犯行予告が来た事で中断を余儀なくされる。果たして、彼が放火犯なのか…
→1935年発表。科学知識がないから発火装置についてはちんぷんかんぷん(死語)だが、火と異常性欲なら判る(臨床心理学部卒)。犯人は自殺したのかと思ったけど、なかなかタフだな…

・都市の錯覚
→1936年発表のエッセイ。というかメモのような。


なかむら・みよこ(?-?)
経歴不詳。
1939年、『新青年』に短篇懸賞当選作として「火の女神」が掲載される。戦後は「真夏の犯罪」「サブの女難」「サブとハリケン」を発表したが、その後沈黙。
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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