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・創作篇
電話を掛ける女:我侭な恋人に指定された時間に電話するため、電話を借りに泥濘を急いでいた竹友吉雄だったが、前を歩く美人に先を越されてしまう。彼女は異様なイントネーションの言葉で通話しており、最近外国語のような奇妙な言語での脅迫電話が流行っているという話を思い出す。彼女が掛けた電話番号を調べると、そこは一年前から絶縁状態にある元検事の伯父の家だった。一年振りに伯父の家を訪ねると、電話を掛けていた美女が秘書として雇われていて…
主人公がぼんやりし過ぎ!なんかやきもきする。マァ、鋭過ぎちゃあ短編にすらならんけどさぁ…

原稿料の袋:酔っ払い探偵作家が殺人を見せてやると言われてのこのこついて行ったらほんとに目の前で女を殺して凶器を記念に渡されぼんやりしてたら犯人にされてしまってわあわあする話(雑過ぎる紹介)
探偵小説家・土井江南(どい・こうなん。コナン・ドイルのもじり)を主役とした作品。横溝、水谷準、乱歩がモデルのキャラもちょぼっと出ててにやにやする。


鍵なくして開くべし:酔っ払い探偵作家・土井は、気付いたら知らない美女とタクシーに乗っていた。美女に案内された家で、守銭奴の父が溜め込んだ財産の在り処を見つけてくれないかと相談され…

囁く壁:酔っ払い探偵作家・土井は、行きずりの美女に小さな紙包みを預けられる。暫く歩いていると、紙包みを掏られた土井は犯人を追って建設中のビルに乗り込むが、そこには男女の死体があった。その上、土井と死体しかいない部屋から不気味な声が聞こえてきて…

真夜中の円タク:死体をバラバラに切断し遺棄する事件が発生した。首も見付かっているが被害者の身元は判らず、犯行現場すら判明しない。土井江南は新聞記事や鑑識の話から独自の捜査を始める…
珍しく素面の土井江南。と思ったらやっぱり酒のんでぐでんぐでんに^^マァ、結果オーライなオチ。
※この作品は昭和7年3月7日に発見された「玉の井バラバラ事件」の犯人を、新聞記事の情報を元に推理するという雑誌の企画で書かれたもの。大下宇陀児も書いたらしい。

・評論・随筆篇
「呪はれの家」を読んで/印象に残る作家作品/探偵小説はどうなったか/探偵小説の将来/実は偶然に/本当の探偵小説/エレリー・クイーンの『和蘭陀靴の秘密』/漫想・漫筆/新探偵小説論/探偵小説と批評/探偵小説とポピウラリティ
とっても有名な「木々・甲賀論争」だけど、イマイチ理解してないんだよね…「文学=登場人物の背景や心情、所謂“人間が書けている”」「芸術=犯罪の背景よりもトリックに創造性があり、探偵小説的趣向が強い」という括りなのであれば、私は断然芸術論派だな…“人間が書けていない”とかいう訳判らん批評屋が新本格派を貶してた時代からのミステリファンなのでね…そうゆうのに反感があるんじゃよ…
とはいえ、甲賀三郎が芸術的な作品を創造してたかってゆうと疑問(それほど作品読んでないけど…)。

こうが・さぶろう(1893-1945)
滋賀県生まれ。本名は春田能為(よしため)。
東京帝大工学部化学科卒。農商務省臨時窒素研究所技師となる。同僚に大下宇陀児。
1923年「真珠塔の秘密」でデビュー。
1936年『ぷろふいる』誌上において、木々高太郎と探偵小説の芸術性、「本格」と「変格」の是非を問う大論争を繰り広げる(探偵小説芸術論争)。
1945年、少国民文化協会の学童疎開の緊急会議で九州に出張。その帰途で、超混雑の鈍行列車内で急性肺炎を発症。深夜岡山駅で降り病院に入院、翌日死去。
この時、出征前に甲賀に託したと伝えられる大阪圭吉の長編探偵小説は今も見付かっていない。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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