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マイクル・イネス『ハムレット復讐せよ』の登場人物に「ジャーヴァス・クリスピン」という金融界のドンみたいな人が出ていた。
その名前の由来がエドマンド・クリスピンとこの作家の探偵、ジャーヴァス・フェンだと解説に書かれており、いつか読んでみようと思っていたのであった。
処女作『金蝿』の評価はイマイチだし、それ程魅力を感じなかったので、タイトルがかっこいい『愛は血を流して倒れている』を読む気だったけど本棚に並んでたので、第二作のこっちを先に読みました。てゆうか『金蝿』は在学中に書いた作品らしいわっけえな!すげえな。

大聖堂のパイプオルガン奏者が重傷を負ったので代理の奏者として捕虫網を持ってトールンブリッジに来いとフェンから電報を受け取った音楽家のジェフリイ・ヴィントナー。
「命が惜しくばトールンブリッジへ近づくな」という脅迫状に気付く前に了解の返信をしてしまったジェフリイは、律儀にも捕虫網を購入すべく百貨店へ立ち寄る。そこで暴漢に襲われるも間一髪で店員に助けられ、なんだか良く判らないが店員と共にトールンブリッジ行きの列車に乗る。(元)店員はヘンリー・フィールディングという伯爵だと名乗り(爵位は受け継いだだけで自分は何の功績もないらしい)、探偵か諜報員になりたいのだという。車内でも二度襲撃を受け何とかトールンブリッジへ到着。だが肝心のフェンはおらず、女性は不可解な生き物と干渉を避けていたジェフリイは聖歌隊長・バトラー牧師の娘、フランシスに一目惚れしてしまう…

こんなかんじでドタバタしつつ、重傷だったオルガン奏者が病院で毒殺されたり、代理奏者は実は別の人に頼むつもりだった事が判明したり、でっかい蝗がスープ皿に落ちて犬が食べちゃったり、小娘に警官隊がおちょくられたりします。カオス!
作中、牧師寮にディスクン・カーの本があったり、ヤードに事件を引き継ぐにあたり、フェンが「アプルビイが来るのか」と言ったり、ガービン牧師のペットが鴉だからってフェンとジェフリイがポーの「大鴉」を引用して牧師をおちょくったり(ガービン牧師はポー未読)しているあたりはニヤニヤが止まらないです。楽しい^^
しかし証拠が全然出てこなくて推理の余地はどこにあるんだ…と、最初から推理する気のない私はミステリあるあるとおたくの勘で犯人に見当を付けました(しかも当たってた。伊達に20年ミステリおたくしてないようだ)。
しかし最後まで読んだら親切にも伏線があそこにあったでしょってゆうフェンからの解説があっておお成程と思った。

フェンが出てくるまでなかなか読み進まなかったのは何故だろう…決して読み難い訳ではない…訳ではないけど…
他の作品を読むかドウかは判らないってのが正直なところ。うーむ。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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