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・創作篇
狂燥曲殺人事件:蒼井雄デビュー作。これは幻影城で読んでた。

執念:死後硬直を起こしている死体が発した悲鳴の謎。

最後の審判:嵐の中、争う二人の男が目撃された。一人は夥しい血の海で絶命し、もう一人の姿はなかった。刺創は浅く致命傷になる程でも、また、それ程出血するようなものでもなかった事から、相手は相当な深手を負っていると考えられたが、血の跡を辿った先の小屋には誰もいなかった。

蛆虫:法医昆虫学ですな。生きたまま腐敗した肉を蛆に食わせるってどんな恨みが…人物描写がほぼ無なんで、動機とか全然判らない。しかしなんとも皮肉なオチ。

霧しぶく山:中編。
ハゲタカの餌になるよう吊るされた男の死体を発見した登山者。死体を下ろし、調べてみると、四枚の地図の裏に記された、恐るべき犯罪の告白文が見つかった。手記によれば、男は二人の男を殺し、一人の女を殺そうとしているようだが、そうなると手記を持って死んでいるこの男は一体誰なのだろうか…

黒潮殺人事件:元警視庁刑事の私立探偵・竹崎が主役のシリーズ。
尾鷲で乗船し、長島で降りた男が数時間後に真珠湾で釣りをしている格好で死体となって発見された。男が乗っていた船に偶然竹崎も乗船していたので捜査に加わったが、長島での男の足取りは掴めず、身元すら判明しないのだった。

第三者の殺人:竹崎の元に自首してきた男。話を聞き現場に行くと、男が殺したと思って逃げ出した後、被害者は息を吹き返し別の人間に殺害された事が判明して…

三つめの棺:ある地方では、同じ家から相次いで死者がでると、必ず三人目が死ぬという言い伝えがある。竹崎の元にやって来てそう語った男の兄の家も、二人の死人が出たばかりで、三人目の死期も近いらしい。男は財産狙いの犯行だと訴えるが…

殺人者の心理:読了してから時間経ってる上に、感想メモも残してなかったのでちょっとどんな話か忘れた…竹崎シリーズだったのは覚えてるけど…

感情の動き:珍しく女性が主役の話。労働組合の有力者が殺害され、現場で犯人のものと思しき品物を拾った女性の心理が描かれていて、なんか新鮮でした。こうゆう話も書くんだねー。



ソル・グルクハイマー殺人事件 京都探偵倶楽部:これは京都探偵倶楽部員によるリレー小説。執筆順に
大井正、馬場重次、大畠健三郎、渡部八郎、斗南有吉、波多野狂夢、蒼井雄、左頭弦馬
行き当たりばったりのリレー小説ではなく、ある程度こんな話にしようぜーと決めて書かれた作品らしい。
たしかに、この面子(職業作家がいない)で行き当たりばったりに書いたら作品として成立してないだろうな…
申し訳ないが、読み飛ばしても後悔しない作品だった…


・評論・随筆篇
寝言の寄せ書/神戸探偵倶楽寄せ書/作者の言葉(「狂燥曲殺人事件」)/「瀬戸内海の惨劇」について/盲腸と探偵小説/この作に就き(瀬戸内海の惨劇)/箱詰裸女/解説(「船富家の惨劇」)/郷愁/(無題)/アンケート


あおい・ゆう(1909-1975)
京都府宇治市生まれ。本名は藤田優三。
大阪市立都島工業学校電気科を卒業後、宇治川電気(関西電力の前身企業の一つ)入社、定年まで同社に勤務。
日本において初めて鉄道ダイヤを題材とした長編探偵小説『船富家の惨劇』(1935)を著す。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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