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ついにるいこう読んだ。
ほんとは岡本綺堂借りる予定が半七捕物帖1~3なくて、そのうえ二段組みだったからるいこうにした。
私、二段組みの本が苦手…読み難いもの。

・無惨
日本初の探偵小説と言われている作品らしい。
でも発表当時(明治22年)は小説に論理的なものを求めていなかったらしく、論理に基づいた犯人探しの小説であるこの作品は不人気だったらしい。
明治の本なので文章はちょっと読み難い。だけどこれは話のテンポが良くて文体も慣れれば苦ではない。寧ろ面白い!
背中を斬られ、体中に擦り傷打撲あり、頭頂部には槌で殴ったような凹みと針で刺されたのか2寸程穴があいているという身元不明の惨殺死体が川に遺棄されていた事から始まる。
二人の探偵(今で言う刑事)がそれぞれの方法で犯人を突き止めるはなし。死体の描写がえぐい。
死体が掴んでいた毛髪から科学的に犯人を割り出していくところが良いです。おおーて感心するよ。でも当時は「こんなの小説じゃねーし」と小説家に言われてたって。
因みにこれは涙香の創作らしい。

・金剛石の指環
これは翻案らしい。呪いのダイヤモンドを指環に加工して嵌めていた妻が原因不明の病気になって死ぬ話。しかしある日窓の外に妻の姿が…
ポーの「早過ぎた埋葬」系列の話です。

・恐ろしき五分間
都市伝説にこーゆーのある!
しかし主人公は役得である。金貰って美人の奥さん貰えるなら五分の恐怖位我慢するって人多いんじゃないの???

・婚姻
ドイルの「唇の捩じれた男」系列の話。
しかし妻メンタル弱い!ショックで気絶したまま天に召された。
あと、文句を言うなら挿絵の位置が悪いと思う。あれはオチのあとにくるべき。

・紳士三人
^^^これおもしろい^^^
金有り超美人の令嬢、ただ、他人と話をすると二言目に声を荒げ三言目には杖で殴るという超おっかないお父さんがいるのでなかなか結婚出来ない。
で、ある三人の紳士が令嬢は自分に気があるのだと素敵な勘違いをし、恐い父ちゃんの留守の間に令嬢を口説きに行くんだけどそのオチは…という話。
これ好き^^^

・電気
ろくでなしと掛け落ちしようとした娘の行く末。
うーんちょっと感電するには距離が離れてる気がしなくもないんだけど…

・生命保険
継母から父親が死んだと知らされ奉公先から駆け付けた娘。しかし死体は既に埋葬された後で、生命保険の1000ポンドを渡され帰らされる。
その後奉公先で若い画家と仲良くなり、彼の叔父が彼女の父親の元を訪ねてから行方知れずになっている事を聞かされる。
舞台は海外らしいけど、出てくる人物は日本人だし、村の名前が「外郎村」だしつっこみどころ満載だけど、これも結構好き。
奉公先の主人の人の良さも良い。なんというハッピーエンド。

・探偵
これは…なんかぐだぐだ長くてあんまり好きじゃないなぁ…ところどころ面白い所はあるけど、主人公水嶋探偵(=刑事)の活躍を嫉む同僚の通称栗色が仕事を妨害するところは邪魔だと思う。こいつ職業意識低過ぎ。
探偵を助ける女探偵気どりは探偵と結婚する法則は多分ここから始まっている。

・広告
夫婦で素人芝居にはまり、変装の名人となった主人は、自分の変装術が何処まで通用するか試そうと新聞に「妻募集」の広告を掲載。やってきた見合い相手が実は…
これも面白い^^^好き^^^にやにやする^^^

くろいわ・るいこう(1862-1920)
高知県安芸市生まれ。本名は周六。別名・香骨居士、涙香小史など。
翻訳家、作家、記者として活動し、『萬朝報(よろずちょうほう)』を創刊。
海外の小説の登場人物を、日本人風の名前にして翻案した『巌窟王』『噫無情(あゝ無情)』などを発表(前者は『モンテ・クリスト伯』、後者は『レ・ミゼラブル』)
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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