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1969年ニューヨーク、マンハッタンで大女優が死亡した。彼女は死の間際、50年前に自分が犯した殺人を告白したが、彼女は絶対に殺人を犯せない状況下にいた。1916年に起きたセントラル・タワーに住む踊り子と女優の自殺、21年に起きた時計塔での殺人、建築家の転落死(ヒエログリフの暗号付)、5年前と同じ状況下での女優の自殺、嵐の夜に起こった殺人事件・・・私ごのみのミステリネタがこれでもか!と詰め込まれた作品。
しかも探偵役である御手洗は21歳にしてコロンビア大学の助教授。
・・・あれ、『異邦の騎士』って御手洗20歳位の話じゃなかったっけ??20代??
兎に角御手洗は精力的にアメリカと日本を行き来してたってことで!(マァ異邦の騎士後日本に落ち着いていたと思うけど)
島田荘司の都市論や建築の造詣もみっしりしていてぐいぐい引き込まれる。史実と創造と虚構で築かれた文字の摩天楼を未だに迷い込んでいる気分から抜け出せずにいる位に。
『ネジ式ザゼツキー』でもあったけど、想像都市っていうの?近未来都市の記述が創造なのにリアリティがあって、厚みがあるかんじが凄い。
あとはネジ式や『水晶のピラミッド』、『ロシア軍艦事件』、「最後のディナー」なんかに共通している戦争というテーマ。(少なくとも私は)全く戦争をしらないし、全然関係ない時代の出来事みたいに捉えてしまっているけど、今でも普通に戦争は続いている。島田さんの作品を読むと戦争は人生を捻じ曲げ人格を貶めた出来事だったんだなぁと思わされる。島田作品の犯罪には、虐げられた人々の叫びと苦痛に満ちている、と思う。
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エグチマサヤ
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寝ても覚めてもミステリが好き。最近はもっぱら「探偵小説」ブームで新しい作家さんを良く知らない。
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